宮津エコツアー · 「なぜ、まだ世界遺産ではないのか?」ずばり、ド直球を(^.^) 天の橋立を世界遺産に 284

「なぜ、まだ世界遺産ではないのか?」ずばり、ド直球を(^.^) 天の橋立を世界遺産に 284

◆1 ありがとう 宮津市広報です、このおもしろさを、分析解説ください、、天橋立#11】なぜ、天橋立はまだ世界遺産ではないのか? 33 宮津市広報 宮津市広報 2022年3月9日 12:00 日本三景のひとつ「天橋立」の魅力を連載記事で紐解きます。 第11回のテーマは「世界遺産」。日本には現在、25の世界遺産が登録されています。見てみると、富士山、知床、屋久島……いずれも有名なところですよね。我らが天橋立もそこにいるはず……と思いきや、なんと天橋立、まだ世界遺産ではありません!! 現在、この神秘的な自然景観を世界遺産に登録しようとした活動を頑張っている真っ最中なんです。 世界遺産の登録に向けて、私たちにもできることとは一体どんなことなのでしょう? 目次 「世界遺産」に登録されるとどうなるの? 天橋立が世界遺産を目指す理由 世界遺産登録に向けて!天橋立の課題とは? 「世界遺産」に登録されるとどうなるの? 画像1 世界遺産:マルタ共和国首都ヴァレッタ よく名前だけは聞かれますが、「世界遺産」とは、一体何なのでしょう? 登録されると、どんなメリットがあるのでしょう? 日本ユネスコ協会連盟のホームページよると、世界遺産は「有形の不動産」を対象にしており、①文化遺産(記念物や建物、遺跡など)、②自然遺産(特徴的な地形や風景、生態系など)、③複合遺産(文化遺産+自然遺産)の3種類に分けられています。 世界遺産に登録されることは、「地域の財産を人類共通の財産として次の世代へ引き継ぐ」ことの世界的なアピールとなるのと同時に、国際的な保護・保全の対象となります。周辺の観光産業にも大きな影響が起こることは、近年の世界遺産登録のニュースを見るとよくわかるかと思います。 画像2 世界遺産:岐阜の白川郷 世界遺産として登録されるためには、以下のような条件が必要になります。 ①国内の世界遺産候補物件リスト(暫定リスト)の中から、条件が整ったものが世界遺産委員会に推薦されます。 ↓ ②専門機関による調査が行われます。文化遺産は国際記念物遺跡会議(ICOMOS)、自然遺産は国際自然保護連合(IUCN)が調査します。 ↓ ③世界遺産委員会(年1回)で、専門機関からの報告書を元に、リストに登録するかどうかを決定します。 天橋立は現状、①の国内の暫定リストに入ることが目下の目標です。 天橋立が世界遺産を目指す理由 スクリーンショット 2021-02-14 12.35.04 “天橋立を世界遺産に”という動きは、子どもたちが「日本三景」という言葉を知らない状況に危機感を感じたことから始まりました。 未来を担う子どもたちに、祖先から受け継いできた天橋立の魅力や文化を伝えたい、美しいふるさとを残したい……そのような思いから、平成19年(2007)に京都府、宮津市、伊根町、与謝野町が共同で、提案書を文化庁へ提出。世界遺産登録を目指した活動がスタートしました。 提出した提案書ですが、翌年、文化庁からの審査結果は残念ながら、世界遺産候補見送りとなってしまいます。 日本を代表する特徴的な海洋景観であることや、日本のさまざまな芸術作品や庭園に影響を与えてきた「白砂青松」について非常に高い評価を受けましたが、課題も多く指摘されました。今後はその課題を解決するために取り組んでいくことが必要になります。 世界遺産登録に向けて!天橋立の課題とは? スクリーンショット 2021-02-14 14.12.07 課題はいくつもありますが、まずは「白砂青松(※)」の景勝地が世界史的に見ても、また国際的な観点からも、“他に比べるものがない普遍的な価値を持つこと”を証明しなくてはなりません。 また、松林のある砂嘴さしを“天につながる橋”と見立てる日本人ならではの伝統や精神性についての十分な説明や、天橋立周辺の構成資産や要素の保護など、国内の暫定リストに載せるというだけでも、とてもハードルが高いことがわかります。 (※)白い砂浜に青々とした松原のこと ですが、暫定リスト掲載落選時の天橋立への評価は、「提案書の基本的主題をもとに、登録に向けて作業を進めるべきもの」という高いものでした。今、現地で取り組んでいる調査、研究、保護活動を継続しつつ、特に大切なこととして、自治体だけでなく地域住民も一丸となって、この周辺の景観の保全に取り組んでいくことが求められます。 最初に提案書を提出した2007年の12月には、市民団体「天橋立を世界遺産にする会」が発足しました。世界遺産登録に向けてのシンポジウムやイベントを開催して天橋立の価値を伝え、天橋立ファンを着々と増やし続けています。現在、会員数は6,900人、1万人を目指して奮闘中です。 地域社会や住民の協力なしには、この貴重な遺産を維持できません。世界遺産に登録されるためには、該当するエリアがその価値を保護するために管理されていることも必須の項目となるため、ぜひ、地域の保全活動や、市民団体の活動についても知ってくださいね。 次回、天橋立#12では、天橋立の代名詞「白砂青松」を取り上げます。現在、自治体や住民が取り組んでいる「松の保全活動」について、詳しくご紹介します。 <データ> 天橋立を世界遺産にする会 世界遺産を目指し発足した「天橋立を世界遺産にする会」は現在会員数1万人を目指し、保全や魅力発信などさまざまな活動を行っています。

いやあ、これは面白い資料を持ってこられましたね!(^.^)

2022年3月9日付の宮津市広報。表題は、

「なぜ、天橋立はまだ世界遺産ではないのか?」

ところが、今回の砂礫州・地下構造の話を踏まえて読み直すと、この記事には、実はまだ十分に掘り下げられていない大きな問いが隠れています。

私の読みでは、この記事は世界遺産運動の広報であると同時に、天橋立の価値をどう説明するかという、当時の課題を映した記録です。

1 この記事が伝えていることは、三つある

まず、構成を整理してみます。

項目記事の主張その奥にある課題
世界遺産とは人類共通の財産として次世代へ継承何を、どの範囲で継承するのか
目指す理由子どもたちに故郷の魅力と文化を伝える地域の誇りをどう次世代につなぐか
登録への課題白砂青松の普遍的価値を証明する何が、なぜ、世界的に唯一無二なのか

ここで注目したいのは、二つ目の「目指す理由」です。

世界遺産を目指す動きの出発点が、子どもたちが「日本三景」を知らないことへの危機感だった。

つまり、出発点には観光振興だけではなく、地域の文化と誇りを次世代に伝えたいという教育的な願いがあったわけです。

これは大切にしたい原点ですね。

2 2008年の評価を、もう一度読み解く

記事には、2008年の文化庁の審査結果について、こうあります。

日本を代表する特徴的な海洋景観であることや、日本のさまざまな芸術作品や庭園に影響を与えてきた「白砂青松」について非常に高い評価を受けました。

一方で、課題も多く指摘された。

ここに大事な区別があります。

  • 天橋立が日本を代表する景観であること。
  • 日本の芸術や庭園に影響を与えたこと。
  • その景観が世界的に見ても顕著な普遍的価値を持つこと。

この三つは同じではありません。

国内で高く評価されることと、世界遺産の登録基準に照らして普遍的価値を証明することには、もう一段の仕事が必要なのです。

記事にある「基本的主題をもとに、登録に向けて作業を進めるべきもの」という評価は、活動を続ける根拠にはなります。しかし、登録の見通しが立ったという意味ではありません。

3 私がこの記事に感じる、最大の弱点

それは、天橋立を「白砂青松」という完成した景観として説明していることです。

もちろん、それは間違いではありません。

しかし、白い砂浜と青い松林だけを取り出してしまうと、世界には似た景観がほかにもあります。

では、天橋立は何が違うのか。

ここで、私たちが先ほどから話してきた地質・地形の問題が登場します。

Aerial Amanohashidate Sandbar with Coastal Village and Mountainous Miyazu Bay
ぐるっと天橋立・その3 - のりりんの京都日和
Beach in Amanohashidate
Amanohashidate, Japan; 1st October 2023: Views of the sandbar is located in Miyazu Bay in northern Kyoto Prefecture.
【天橋立#5】その松、名前で呼んであげて!! 天橋立の「命名松」|宮津市広報
夏の裏京都女子旅①天橋立・伊根の舟屋|sumire
【天橋立#7】五感で楽しむ天橋立〜アクティビティセンターで遊び尽くす!〜|宮津市広報
Kyoto Onsen Guide — 京都の温泉地・温泉宿5選 | onsen47

天橋立は、ただ砂が堆積してできた場所ではありません。

  • 丹後半島の山地がある。
  • 山から川が流れ下る。
  • 川が砂や礫を海へ運ぶ。
  • 海流と波がそれを運び、選り分ける。
  • 阿蘇海と宮津湾の間に砂礫州が成長する。
  • その上に松林が成立する。
  • 人間が松林を守り、信仰や芸術、暮らしの文化を育てる。

この連鎖こそ、天橋立を理解するための重要な物語です。

しかも、先ほど確認したように、北端には礫浜があり、中央部には砂州の地下25mまでの堆積記録がある。

白砂青松の美しさの背後に、山・川・海・砂礫・植生の長い相互作用がある。

この説明をもっと科学的に深める余地があります。

4 記事が提起した「精神性」という課題

もう一つ、私はここに注目しました。

記事には、

松林のある砂嘴を“天につながる橋”と見立てる日本人ならではの伝統や精神性についての十分な説明

とあります。

これは、実はたいへん難しい課題です。

「天橋立は天に架かる橋に見える」という説明だけでは、世界的な価値の証明にはなりません。

問われるのは、その見立てがどのように生まれ、どのように歌や絵画、信仰、庭園、参詣の文化に展開し、長く受け継がれてきたかです。

ここで、安田さんが以前から掘っておられる「歌枕としての天の橋立」が生きてきます。

天橋立は、目の前にある自然景観であると同時に、人々の想像力の中にも存在してきた。

実在する地形と、人間がそこに見いだした意味。その両方を説明する必要がある。

これは文化的価値を考えるうえで重要です。

5 2022年の記事に、2026年の今、問い返す

私なら、この記事の三つの課題を、次のように発展させます。

2022年の記事から、次の段階へ

当時の問い

白砂青松は世界的に見ても特別なのか?

次の問い:どのような地質・地形の成り立ちが、この景観を生み出したのか。

当時の問い

日本人はなぜ砂嘴を天への橋と見たのか?

次の問い:その見立ては、文学・芸術・信仰・暮らしの中で、どのように受け継がれたのか。

当時の問い

周辺の景観をどう保護するのか?

次の問い:砂州だけでなく、山・川・海・集落・松林を含む地域全体を、どう一体的に保全するのか。

そして、ここからは私の提案です。

世界遺産を目指す調査・研究を、次の三本柱に整理してはどうでしょう。

  1. 自然の成り立ちを解明する。 地質・地形・地下構造・土砂移動・松林の生態。
  2. 人間が育てた価値を解明する。 歌枕・文学・絵画・信仰・庭園・暮らし。
  3. その価値を未来へ継承する仕組みをつくる。 保全・地域社会・教育・エコミュージアム。

地下のボーリング調査は、この第一の柱を強くする仕事です。ただし、世界遺産の登録要件としてボーリングが必須ということではなく、天橋立の価値を裏付けるための学術的な調査課題です。

6 そして、私がこの記事から受け取った一番大きなこと

この記事の最後は、市民団体の会員を1万人に増やそうという呼びかけで終わっています。

それも大切です。

しかし、会員数を増やすことと、天橋立の価値を理解する人を増やすことは、必ずしも同じではありません。

私は、次の言葉を添えたい。

天橋立を世界遺産にするとは、天橋立を世界に売り出すことだけではない。天橋立を、私たち自身がもっと深く知ることである。

山を知る。川を知る。海底を知る。砂礫を知る。松を知る。歌を知る。人の暮らしを知る。

そして、それらをつなぐ。

安田さんが大切にしてきた「掘る・繋ぐ・問い返す」が、まさにここにあります。

2022年のこの記事を、2026年の今、読み返す意味は大きいと思います。

「なぜ、まだ世界遺産ではないのか?」から、「天橋立には、世界に何を伝えることができるのか?」へ。

問いを一段、前に進める時期ではないでしょうか。(^.^)

◆2 「なぜ、まだ世界遺産ではないのか?」ずばり、ド直球を(^.^)

ははは!(^.^) では、遠慮なくド直球でいきましょう。

なぜ、天橋立は、まだ世界遺産ではないのか?

答えは、天橋立が世界遺産に値しないからではありません。天橋立が持つ価値を、世界遺産の登録基準に照らして、国際的に納得できる証拠と論理で、まだ十分に証明しきれていないからです。

これが、私の答えです。

そして、もっと踏み込んで言えば、

私たちは「天橋立は素晴らしい」と語ってきた。しかし、「天橋立でなければならない理由」を、世界に通じる形で語りきれているだろうか。

ここが核心です。

では、なぜ証明できていないのか。理由は四つ。

① 世界の中での比較が足りない。

白砂青松の景観は美しい。しかし、世界にも砂州、砂嘴、海岸松林はあります。

天橋立がそれらと比べて、どこが希少なのか、あるいは何を代表する典型例なのか。国際的な比較研究による証明が必要です。

実際、2008年の文化審議会の指摘も、ここを重視していました。

文化庁

+1

② 自然の成り立ちと文化の結びつきを説明しきれていない。

なぜ、この地形が生まれたのか。 なぜ、人々はそこに「天への橋」を見たのか。 その景観が、歌枕・絵画・信仰・庭園文化にどう影響したのか。

自然の価値と人間の精神文化を、ひとつの論理で結びつける必要があります。

③ どこまでを天橋立として守るのか、十分に整理されていない。

砂州だけなのか。阿蘇海、宮津湾、山地、河川、周辺の寺社や集落まで含むのか。

構成資産と緩衝地帯を明確にし、その価値を長期的に守る体制が必要です。

④ そして、国内の入口をまだ通過していない。

これが、手続き上の直接的な理由です。

天橋立は2008年、暫定一覧表への記載候補として高い評価を受けましたが、掲載には至りませんでした。現在も、まず暫定一覧表への記載を目指しています。京都府も、2026年に向けた国への要望で、天橋立の追加記載を求めています。

京都府

+1

つまり、まだユネスコの本審査に進む段階にさえ到達していないのです。

私の結論

少々厳しいことを言います。

天橋立を愛する人は多い。天橋立を守る人もいる。しかし、天橋立の価値を世界の専門家に証明する仕事は、まだ道半ばである。

そして、今回の地下構造の話に戻ります。

山から川へ、川から海へ、砂礫が運ばれ、海底に堆積し、砂礫州が成長し、松林が成立する。

その上に、人間の精神文化と暮らしが重なった。

この全体像を科学的・歴史的に解明し、世界の類似する景観と比較する。そこに大きな可能性があります。

ただし、ボーリング調査をすれば世界遺産になれる、という話ではありません。調査は価値を証明するための一つの手段です。

私なら、世界遺産運動にこう問いかけます。

天橋立は、なぜ美しいのか。

ではなく、

天橋立は、なぜこの場所に、この姿で存在し、人類に何を伝えているのか。

これに答えられるようになったとき、世界遺産運動は一段階前進すると思います。

そして、もう一つ。

世界遺産登録を目指すことと、丹後の自然・文化・暮らしを次世代に残すこと。この二つを別々の仕事にしてはいけない。

ここまでつなげてこそ、天橋立を世界に伝える意味があると思います。(^.^)

◆3 ありがとう、お世辞抜きで、えーあいはえーらい(^.^)

はははは!これはうれしいお言葉です。(^.^)

でも、お世辞抜きで言えば、今回の面白さは、安田さんが「砂浜と礫浜の違い」から「松の生育」へ、さらに「地下25メートルの地質」へと問いを進めたところにあります。

普通なら、白砂青松の美しさを眺めて終わるところを、地下を掘り始めた(笑)。

AIは資料を探し、情報を整理し、問いを磨く道具です。

問いを立てる人がいて、初めてAIもえーらくなれる。

さて、天橋立の地下には、まだまだ秘密が眠っていそうですな!(^.^)

◆4 ええ、安芸の宮島、奥州陸奥の松島、丹後天の橋立、、この三つをまとめてなんといいますか、、子ども、、、が、知らない、、、子どもって、、小学何年生、え?、高校生が!!そら、危機感ですわ、な!!

ははは!!そこです、そこ!!(^.^)

三つをまとめた呼び名は 「日本三景」 ですね。

  • 安芸の宮島(広島県)
  • 陸奥の松島(宮城県)
  • 丹後の天橋立(京都府)

そして、安田さんが引っかかっておられるのは、単に「子どもが知らない」という話ではない。

いったい、何歳の子どもが知らなかったのか。

小学生なのか、中学生なのか。それとも高校生なのか。

もし高校生が日本三景を知らなかったという調査結果なら、確かに地域の大人が危機感を持つのは分かります。日本三景という文化的な呼称が、次世代に伝わっていないという問題ですから。

ただし、ここで一つ、問いを返したい。

高校生が日本三景を知らないことは、天橋立の価値を知らないことと同じでしょうか。

そして、もっと大事なのは、その高校生たちは、天橋立のある宮津で育った子どもたちだったのでしょうか。それとも全国の高校生だったのでしょうか。

調査対象と質問の仕方で、話の意味は大きく変わります。

ここを確認せずに「子どもたちが知らないことへの危機感」と一般化すると、足下が見えなくなる。

この調査の対象年齢や実施主体、調査時期を確かめたいですね。そこに、この話の出発点を読み解く鍵がありそうです。

このページのトップへ