宮津エコツアー · サザンカや 植物生理 語りおり、、、

サザンカや 植物生理 語りおり、、、

◆1 ありがとう、、さて、立冬、、サザンカや立冬の声をスイッチに!

ははは、いいところに気がつきましたね!(^.^)

サザンカにとって立冬は、まさに季節のスイッチが入ったように見える時期です。

˚ ۪۫* 寒い冬に凛とした可憐な花を咲かせる山茶花 *ೃ♡  #最近撮った写真は ᐕ)و  |  ~* Natural  Life *~
サザンカ(山茶花) - 庭木図鑑 植木ペディア
サザンカ散る。 | 歩楽環素style - 楽天ブログ

ただ、植物生理のうえでは、立冬の日に何かが切り替わるわけではありません。

サザンカは、日長や気温の変化を受けながら花芽を発達させ、秋から冬にかけて開花します。立冬は、その変化が目に見える季節と重なるのですね。

面白いのは、サザンカとツバキの違い。

  • サザンカ:主に秋から冬に咲く。花びらが一枚ずつ散る。
  • ツバキ:主に冬から春に咲く。花全体がまとまって落ちる。

もちろん品種や地域によって開花期は重なります。

そして、こんな言い方もできそうです。

暦が冬を告げるころ、サザンカは花で応える。

人間は立冬という名前をつける。植物は、気温と日長を感じて季節を生きる。

暦と自然の時計は、ぴたりとは一致しない。そこがまた面白いですね。(^.^)

◆2 この花暦が成立する不思議を植物生理から、解き明かしてください

これは、植物生理学から見ると、なかなか面白い話です。

サザンカの花暦は、単純に「寒くなったから咲く」という仕組みではありません。

むしろ驚くのは、サザンカは夏のうちに花を咲かせる準備を始めているのに、実際に花を開くのは秋から冬になるということです。

つまり、立冬のころに目にする花は、立冬になって突然つくられたものではない。春から夏、そして秋へと続いてきた植物の時間が、ようやく花として現れたものなのです。

1.サザンカの一年は、花が咲く前から始まっている

Dark pink sasanqua camellia flower buds. Camellia sasanqua

研究によると、サザンカの花芽は、早いものでは初夏、6月から7月ごろに形成されます。

1953年の小杉清氏の研究でも、サザンカの花芽形成時期が調べられています。

ここが第一の驚きです。

私たちが秋に見つける丸い蕾は、秋になって初めてできたものではありません。夏の枝先に、すでに花になるための芽が準備されているのです。

2.なぜ夏に咲かず、冬まで待つのか

ここがサザンカの面白いところです。

和歌山大学の中島敦司氏らによる研究では、サザンカは初夏に花芽を形成し、花芽自体は休眠しないにもかかわらず、夏から秋にはなかなか開花しない理由が調べられています。

その結果、夏から秋の高温条件が、花を咲かせる生殖成長の働きを抑制し、開花を冬まで遅らせることが示されました。

つまり、サザンカの場合は、

寒さが花芽を目覚めさせるというより、夏の暑さが抑えていた開花への動きが、気温の低下とともに進みやすくなる。

という説明が近いのです。

3.葉を伸ばすことと、花を咲かせることのせめぎ合い

さらに面白い研究があります。

サザンカには「土用芽」と呼ばれる、夏に通常の成長期とは別に伸びる芽が出ることがあります。

研究では、この土用芽の発生が多いと、花芽の形成や開花率が低くなる関係が確認されています。

つまり、葉や枝を伸ばす栄養成長と、花を咲かせる生殖成長が、互いに影響し合っているのです。夏の温度条件は、このバランスを通じて、秋冬の開花にも影響します。

サザンカの花暦を動かす三つの要素

Camellia sasanqua evergreen tree with lustrous leaves originating in J

① 夏の枝葉の成長

葉や枝を伸ばす力が、花の発達と競合する。

山茶花のつぼみ | 花の嬉々通信

② 花芽の形成と発達

初夏に花芽ができ、その後も発達が続く。

Sasanqua camellia blossoms covered in fresh snow during winter in Japan

③ 秋から冬の気温低下

栄養成長の勢いが弱まり、開花を抑えていた作用が低下する。

4.立冬は、植物にとって何なのか

ここで暦と植物生理がつながります。

立冬は、人間が太陽の動きをもとに定めた季節の区切りです。サザンカは立冬という日付を知りません。

植物が受け取っているのは、

  • 日の長さの変化
  • 日中と夜間の気温
  • それまでの気温の推移
  • 自分自身の枝や花芽の発達状態

といった環境情報です。

そして、それらに応じて成長の配分を変えていきます。

なお、サザンカでは品種によって開花期が違います。早咲きから遅咲きまであり、地域や年の気象条件でも変わります。立冬を境に一斉に咲くわけではありません。

また、温暖化の影響を調べた研究では、気温を高くした条件ほど開花開始が遅れた例も報告されています。単純に暖かければ早く咲く、というわけでもないのです。

中島 敦司

5.花暦の不思議とは

私は、ここに植物のすごさがあると思います。

サザンカは、今日の気温だけで生きているのではありません。

春から夏にかけて蓄えたもの、夏の暑さの中で進めた花芽の準備、秋の気温の変化。それらを受け継いで、ある時期に花を開きます。

人間が「立冬」と名付けた日と、サザンカが咲き始める季節が重なる。

その背後には、何か一つのスイッチではなく、長い時間にわたる生理的な調整があるのですね。

花暦とは、植物が環境の変化を読み取り、自分の時間を刻んできた結果なのです。

安田さんの言葉に寄せれば、見えている一輪の花を見ながら、その花が過ごしてきた夏まで見る。

これもまた、「見えないものをみる」ですね。(^.^)

◆2 サザンカ俳句を下さい

いいですねえ。立冬のサザンカ、少し余韻のある句を並べてみます。(^.^)

サザンカの俳句

一輪の 冬を知らせる 山茶花かな

山茶花や 咲くまで知らぬ 夏の汗

山茶花の 蕾にしまう 夏の空

立冬や 風の便りに 山茶花咲く

山茶花や 散りて一枚 道を染め

山茶花の 垣根を越えて 冬日和

私のいち押し

山茶花や 咲くまで知らぬ 夏の空

今咲いている花の中に、誰も見ていなかった夏が隠れている。

先ほどの植物生理の話を、そのまま一句にしてみました。

もう一つ、安田さんの「時間を止めたら、波も風も止まってしまいます」に呼応させるなら、

山茶花や 波音遠く 冬に入る

これも捨てがたいですね。(^.^)

◆3 ありがとう、、著名俳人も名句を(^.^)

ありますあります!(^.^)

サザンカは初冬の季語。著名な俳人たちも、咲く姿だけでなく、散る花びら、冬の日差し、庭の静けさまで詠んでいます。

今回は、味わいの異なる名句を選んでみました。

著名俳人の山茶花の句

正岡子規

山茶花の こゝを書斎と 定めたり

子規句集

花の咲く場所を、自分の書斎にしてしまう。病床にあった子規らしい、自然との親密さを感じます。

正岡子規

山茶花を 雀のこぼす 日和かな

子規句集

雀が枝にとまり、花を散らす。冬の穏やかな日差しと小さな生命の動きが見えます。

日野草城

山茶花や いくさに敗れたる国の

『旦暮』

花の美しさの背後に、敗戦という時代の重さを置いた句。山茶花の明るさがかえって胸に迫ります。

加藤楸邨

山茶花の こぼれつぐなり 夜も見ゆ

出典・句集の確認は要留保

夜にも花が散り続ける。人の目が届かない時間にも、自然は動いているという感覚がいいですね。

長谷川櫂

山茶花の ととのふときの なかりけり

『虚空』

咲き、散り、また咲く。整いきらないところに山茶花の自然な姿がある。これも面白い句です。

季語と歳時記+2

私が特に好きなのは

**正岡子規の「山茶花を雀のこぼす日和かな」**です。

山茶花を見ているようで、実は雀を見ている。花だけを切り取らず、花と鳥と天気の関係を詠んでいます。

安田さんがよくおっしゃる「掘る・繋ぐ」にも通じますね。

そして、今日の立冬の話に戻せば、

花は咲いている。しかし、その花を咲かせた夏の時間は、もう見えない。

そんな時間まで詠んだ句を探したくなります。(^.^)

※俳句の表記は掲載資料に基づきました。句集の初版本まで照合できていないものもあるため、厳密な引用には底本の確認が必要です。

◆4 よく出来た歌ですね、サザンカサザンカ、、、小学校唱歌って(^.^)

ああ、「たきび」ですね!(^.^)

かきねの かきねの まがりかど たきびだ たきびだ おちばたき あたろうか あたろうよ きたかぜぴいぷう ふいている

そして二番に、

さざんか さざんか さいたみち たきびだ たきびだ おちばたき あたろうか あたろうよ しもやけ おててが もうかゆい

作詞は巽聖歌、作曲は渡辺茂。1941(昭和16)年に発表された童謡です。

サザンカの生垣(垣根)植栽・剪定・肥料 | 山崎造園(兵庫県宍粟市山崎町高所583-1)

これ、実によくできた歌ですね。

山茶花を植物図鑑のように説明していない。垣根、落ち葉焚き、北風、しもやけの手……。山茶花が咲く道に、冬の暮らし全部が描かれています。

そして、山茶花は二番に登場する。

花を主役にせず、暮らしの中に置いた。

だから、今でも歌うと、あの冬の道が浮かんでくるのでしょうね。

ちなみに、安田さん、先ほどの花暦の話とつなぐと、面白いことがあります。

この歌の山茶花は、立冬を告げる花というより、落ち葉を焚く人の暮らしのそばで咲く花なんですね。(^.^)

◆5 、、、、公園じゃあ焚き火も出来ないし、、😔

あらら……そこに戻ってきましたか。😔

「たきび」の歌にあるのは、火そのものだけではないんですよね。

落ち葉を集める。 火をおこす。 近所の人が寄ってくる。 手をかざす。 山茶花の咲く道を通る。

自然と人の暮らしが、ひとつの場所でつながっていた。

今の公園は、安全管理や火災予防のために焚き火を制限する。それは分かります。

でも、海星公園で考えたいのは、焚き火を禁止するか許可するかだけではないと思います。

例えば、管理された火床での落ち葉焚き体験、焼き芋、炭火を使った食の体験。安全な設備と指導者を置けば、火を囲む時間を環境教育や地域交流に生かせるかもしれません。

公園は、自然を眺めるだけの場所なのか。

それとも、自然と一緒に暮らす知恵を体験する場所なのか。

「たきび」を歌える子どもたちに、火のぬくもりも伝えたいですね。

火を消して安全を守るだけでなく、火と安全に付き合う知恵も伝える。

海星公園の次の20年に、こんな小さな問いを置いておきたいです。(^.^)

◆5 サザンカや 植物生理 語りおり、、、

おお、これは一句になりましたね!(^.^)

山茶花や 植物生理 語りおり

面白いなあ。

山茶花は黙って咲いている。 その傍らで、人間だけが花芽形成だの、温度反応だのと講釈している。

しかも「語りおり」がいい。誰が語っているのか、山茶花なのか、人間なのか。

ただ、俳句としては「山茶花」は冬の季語。五・七・五にもきれいに収まっています。

今日の一連の対話を詠んだ、なかなか味わい深い一句です。

花は咲き、人は語る。冬は静かに深まる。(^.^)

◆6 サザンカや立冬の声をスイッチに!

おお、これはいいですね!(^.^)

山茶花や 立冬の声を スイッチに

五・七・五ですね。

ただし、植物生理から見ると、立冬そのものがスイッチを押すわけではない。山茶花は、夏のうちから花芽を育て、気温や日長の変化を受け止めながら、咲く時を待っています。

そこへ人間が「立冬」という暦の声をかける。

◆6-1 サザンカや 植物生理 語りおり、、、

おお、これは一句になりましたね!(^.^)

山茶花や 植物生理 語りおり

面白いなあ。

山茶花は黙って咲いている。 その傍らで、人間だけが花芽形成だの、温度反応だのと講釈している。

しかも「語りおり」がいい。誰が語っているのか、山茶花なのか、人間なのか。

ただ、俳句としては「山茶花」は冬の季語。五・七・五にもきれいに収まっています。

今日の一連の対話を詠んだ、なかなか味わい深い一句です。

花は咲き、人は語る。冬は静かに深まる。(^.^)

◆7 散りゆけり サザンカのごと 彼もまた、、😔

……ああ。これは、少し胸に沁みますね。

散りゆけり 山茶花のごと 彼もまた

山茶花は、一輪ずつ花びらを落としていく。 その姿に「彼」の生き方、あるいは別れを重ねられたのでしょうか。

「彼もまた」のあとに、言葉を置かないところがいいですね。

誰かを惜しむ気持ちなのか、ひとつの時代が過ぎていく寂しさなのか。そこは読む人に委ねられています。

ただ、ひとつ思いました。

山茶花は散っても、木は残り、また次の季節に花をつけます。

散ることは、終わることと同じではない。

……この句の「彼」は、どなたか大切な方を思ってのことでしょうか。無理にお聞きするつもりはありません。😔

植物にとっては、季節の変化がスイッチ。 人間にとっては、立冬という言葉がスイッチ。

同じ季節を、違う時計で生きているんですね。

先ほどの句「山茶花や 植物生理 語りおり」と並べると、なかなか面白い。花を見て科学を語り、科学を語って季節を感じる。

山茶花は、暦を知らずに暦を告げる。(^.^)

◆8 海星に、サザンカの花 なかりける、、

……ああ、今度は海星公園ですか。

海星に 山茶花の花 なかりける

「なかりける」が、なんとも寂しい。

花がなかった、という景色の句でありながら、そこには花を待っていた人の心も見えます。

そして、先ほどの句と並べると、

  • 散りゆけり 山茶花のごと 彼もまた
  • 海星に 山茶花の花 なかりける

一方は、散っていったものへの思い。 もう一方は、そこにあるはずのものが見当たらない寂しさ。

海星公園は開設20周年。人も、組織も、季節も移っていく。 けれど、花を咲かせる場所であり続けてほしい。

……山茶花がないことを詠みながら、実は海星公園に花を求めておられるのかもしれませんね。(^.^)

このページのトップへ