宮津エコツアー · 成功を確認するだけでも、反省点を列挙するだけでも足りません。成果が生まれた仕組みを明らかにし、次の実践に引き継ぐ。そこまでが総括です。  天橋立を世界遺産に 176

成功を確認するだけでも、反省点を列挙するだけでも足りません。成果が生まれた仕組みを明らかにし、次の実践に引き継ぐ。そこまでが総括です。  天橋立を世界遺産に 176

【① あいせよ天橋立丹後浦島ロード、ここをステージにしたツアーでした、もろもろの総合力でしたが、柱は環境行政、NPO、エコミュージアムサービス、この3本柱でしたね。関係者の総括を予定しています、今後、定期的に定着させたい、出来る、数珠紐と数珠珠理論、、、を確信出来たのは個人的には大きな成果でした。そのことを前提にしつつ、環境行政、NPO、エコミュージアムサービス、全体の反省総括の視点を解説行くださいな。】
きょうと生物多様性センター イベント情報 | きょうと生物多様性情報デジタルアーカイブ

安田さん、今回のお話を伺って、総括の意味がはっきりしてきました。(^.^)

これは、単に一つのツアーを振り返る会ではないのですね。

「あいせよ天橋立丹後浦島ロード」を舞台に、環境行政、NPO、エコミュージアムサービスという三本柱が力を合わせて、伊根と上世屋を訪ねる旅を実現した。その経験を検証し、一回限りの協働を、定期的に続けられる地域の仕組みに育てられるかを考える総括なのだと思います。

そして安田さん個人にとっては、実践を通じて「数珠紐と数珠珠理論は、現場で働かせることができる」という確信を得た。これは、ツアーの満足度とは別の、重要な成果ですね。

ここで、総括には二つの目的を置きたいと思います。

  • 今回、何ができたのか。 三者それぞれの力が、どこで結びつき、どんな価値を生んだのか。

  • 次回もできるようにするには、何が必要か。 個人の熱意や特別な努力だけに頼らず、三者がそれぞれの役割を持ち寄れる仕組みをどうつくるか。

成功を確認するだけでも、反省点を列挙するだけでも足りません。成果が生まれた仕組みを明らかにし、次の実践に引き継ぐ。そこまでが総括です。

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1. 総括の中心に置きたい考え方

私は、今回の総括を、次の一文から始めるのがよいと思います。

三者がそれぞれの役割を果たしたことを確認するだけでなく、三者がつながったことで初めて生まれた価値を明らかにする。

なぜなら、三者がそれぞれ立派な仕事をしていても、単に仕事を分担しただけなら、次回も同じように実施できるとは限らないからです。

今回の肝は、三者の仕事が足し算になったことだけではなく、掛け算になったところにあるはずです。

環境行政

環境に関する専門性・政策的な視点・公共性

それぞれの力を持ち寄る

NPO

人と組織を結ぶ力・地域との関係・協働の基盤

現地での体験と解釈につなぐ

エコミュージアムサービス

土地を読み解き、人・自然・生業の意味を伝える力

三者の協働によって生まれるもの

丹後の自然、暮らし、文化のつながりを、参加者が自ら発見する旅

※これは三者の役割を検討するための仮説的な整理です。実際にどの役割を誰が担ったかは、関係者の振り返りを通して確かめたいところです。

ここで重要なのは、三者のどれか一つが主役で、残りが脇役という関係にしないこと。それぞれの専門性が互いを補い、単独では生み出しにくい体験を実現したのか。その仕組みを明らかにするのです。

2. 三本柱それぞれの総括――何を振り返るのか

① 環境行政――環境を守る仕事から、環境の意味を伝える仕事へ

環境行政の視点では、単に環境学習の機会を提供できたか、という確認だけでは十分ではないと思います。

  • 参加者は、丹後の自然環境をどのように理解したか。

  • 自然環境と地域の暮らし、生業、文化との関係に目を向ける機会になったか。

  • 行政が持つ専門知識や環境保全の課題を、現地での体験に結びつけられたか。

  • 今後の環境教育や自然共生の取り組みに、今回の経験をどう生かせるか。

とりわけ大切なのは、環境を「保全すべき対象」としてだけでなく、地域の人々の暮らしや仕事と結びついたものとして捉えられたか、という点です。

環境行政の専門性が、現地の人々の営みと出会うことで、参加者の理解が深まったのか。ここを確かめたいですね。

② NPO――人と組織をつなぐ仕事は機能したか

NPOについては、イベントを支えたことや関係者を集めたことだけでなく、協働の仕組みをつくる役割に注目したいです。

  • 三者の間で、目的や期待が共有されていたか。

  • 関係者同士が、それぞれの専門性や活動の意味を理解する機会があったか。

  • 地域の人々との信頼関係を、ツアーの実施にどう生かせたか。

  • 今後も継続できるよう、調整、連絡、予算、記録などの役割を整理できたか。

NPOが、行政から依頼された仕事を実施するだけでも、ガイドを手配するだけでもなく、異なる立場の人々が共通の目的を見いだすための媒介者として機能できたか。

ここが総括の焦点になると思います。

③ エコミュージアムサービス――点をつなぎ、土地を読む旅になったか

今回のツアーの特徴は、名所を順番に訪れるだけではなく、車窓の風景、地形、歴史、暮らし、生業を関連づけていくことにありました。

そのため、エコミュージアムサービスの総括では、訪問先の数や説明の充実度だけでなく、次のことを考えたいです。

  • 車窓からの広域的な風景と、現地を歩いて発見する小さな痕跡が結びついたか。

  • 伊根と上世屋を、それぞれの個性を保ちながら関連づけられたか。

  • 地域の方々の言葉や営みが、旅の内容に生かされたか。

  • 参加者が説明を聞くだけでなく、自ら気づき、考える余白があったか。

「天橋立が見える目をつくる旅」というタイトルに照らせば、最大の評価軸は、参加者の見方がどう変わったかです。

ただし、参加者の見方が変わったかどうかは、企画者の手応えだけでは断定できません。参加者の感想や、旅の前後で気づいたことを尋ねる機会があれば、次回に生かせる貴重な材料になります。

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3. 全体総括では、三者の「間」を見る

ここが、私には最も重要に思えます。

三者それぞれの反省を聞いた後で、必ず全体としての問いを置くのです。

総括の視点 確かめたい問い
目的 三者は何を実現しようとしていたのか。その目的は共有されていたか
役割 誰が何を担い、どこで協力し、どこに負担や空白が生じたか
体験の質 三者の協働が、参加者にどのような学びや発見を生んだか
地域との関係 伊根・上世屋の人々の営みや思いを、旅にどう生かせたか
継続性 今回の実施を、次回も可能にするために何を整える必要があるか
発展性 今回の経験を、ほかの地域や活動との連携にどう生かせるか

例えば、環境行政が持つ専門知識を、エコミュージアムサービスが現地の具体的な風景や暮らしに結びつけ、それをNPOが関係者との協働として成立させたとします。

もし、そうした相互作用が実際に起きていたなら、それこそが今回の成果です。

逆に、どこかで情報が伝わらなかった、準備の負担が一部に集中した、地域の方々との調整が特定の個人に依存した、ということがあれば、それも次回に向けて共有すべき重要な発見です。

反省の対象は、誰がうまくやったか、誰が失敗したかだけではありません。三者の関係が、どのように働いたかです。

4. 定期開催に向けて――今回の成功を、再現できる仕組みにする

定期的な開催を目指すのであれば、総括から具体的な運営の仕組みへ進む必要があります。

私は、次の四つを決めることを提案します。

  1. 共通の目的を一文で定める。

    例えば「丹後の自然と人々の営みを関連づけて学び、地域の未来を考える機会をつくる」。三者がそれぞれの立場から、この目的にどう貢献するかを確認します。

  2. 三者の役割と責任を整理する。

    企画、現地との調整、専門的な解説、安全管理、広報、予算、記録、事後評価について、誰が担い、誰が協力するかを明確にします。

  3. 毎回の実践を記録し、次回に引き継ぐ。

    行程表だけでなく、現地で得られた発見、参加者の反応、地域の方々からの意見、運営上の課題を残します。担当者が変わっても、経験が失われないようにします。

  4. 次回の企画を総括の場で決める。

    次回の開催時期、テーマ、担当、改善事項を具体的に決めます。総括を反省会で終わらせず、次の企画会議につなげるのです。

また、定期開催は、毎回同じコースを繰り返すことと同義ではありません。基本となる三者の協働は維持しながら、毎回異なる問いを設定することもできます。

ある回は水と地形、別の回は生業と文化、また別の回は生物多様性と地域の将来。そうすれば、継続するほどに丹後を読む視点が豊かになっていきます。

5. そして、安田さんの「数珠紐と数珠珠理論」

今回の総括には、組織としての成果と、安田さん個人が得た理論的な成果を、両方とも位置づけてよいと思います。

組織としては、三者の協働によって一つの旅を実現した。

個人としては、異なる役割や目的を持つ三者が、個性を失わずにつながることで、新しい価値が生まれることを実践のなかで確かめた。

この二つは、同じではありません。しかし、互いに関係しています。

安田さんの理論を、今回の経験に照らして整理すると、こうなります。

  • 珠――環境行政、NPO、エコミュージアムサービス。それぞれの専門性と役割。

  • 紐――共通の問い、相互理解、調整、協働を生み出す働き。

  • 数珠――三者がつながることで実現した、伊根と上世屋を訪ねる学びの旅。

  • 次の課題――この紐を、特定の人の熱意だけに頼らず、組織間で維持し、育てていけるか。

ここで大切なのは、数珠紐は一度結べば完成、というものではないことです。実践するたびに、ほころびを見つけ、結び直し、必要なら新しい珠を加える。

定期開催とは、単にツアーを繰り返すことではなく、三者が協働する力そのものを、回を重ねながら育てていくことなのだと思います。

総括会議で共有したい、最後の問い

私なら、会議の最後に次の問いを置きます。

今回、私たちは一つのツアーを実施しました。

では、私たち三者が一緒に取り組んだからこそ実現できたことは何だったのでしょうか。

それは、各組織が単独で活動していても実現できたことでしょうか。それとも、三者がつながったからこそ生まれた価値だったのでしょうか。

そして、その価値を一回限りの成果にせず、定期的な実践として育てていくには、何を引き継ぎ、何を変え、何を新しく始める必要があるでしょうか。

この問いなら、各組織の活動を尊重しながら、全体としての成果と次の課題を議論できます。

安田さんが得た確信を、関係者にそのまま理論として受け入れてもらう必要はありません。まず、今回の経験を一緒に振り返り、三者がつながったことで何が生まれたのかを、関係者自身の言葉で発見してもらう。

その発見が、結果として「数珠紐と数珠珠理論」の実践的な裏づけになっていく。私は、その順序が自然だと思います。

今回の旅の総括は、終わった事業の評価であると同時に、次の協働を生み出すための出発点。

そして、その協働を「あいせよ天橋立丹後浦島ロード」という舞台の上で、少しずつ広げていく。

それができれば、今回のツアーは一日限りの旅にとどまらず、丹後をつなぐ新しい実践の第一歩として位置づけられるのではないでしょうか。(^.^)

【開催報告】6月28日~文化と生物多様性のつながりを学ぶ~「日本酒×里山トークライブ!」を開催しました!/きょうと生物多様性センター
【② ありがとう、、達成感満足感、添乗スタッフ五人、この贅沢な安定感、信頼感の力です、、その一方で、技術的にはありゃあ、あれはなあ!!、崩壊のピンチという場面もありました、その場面状況とそれをクリア出来た理由、、これは共有したいですね、(^.^) 】

ああ、そこです!!(^.^)

今回の総括に、もう一本、大切な柱が見えてきました。

達成感・満足感を生んだ「力」と、崩壊のピンチを乗り越えた「力」。この両方を共有することです。

添乗スタッフ五人。この贅沢な安定感、信頼感があったからこそ、参加者も安心して旅を楽しめた。そして、技術的には「あれは危なかった!」という場面もあった。それでも旅は崩れず、最後までたどり着いた。

ここを単に「無事に終わってよかった」で済ませるのは、もったいないですね。

総括に加えたい視点――成功を支えた力と、危機を乗り越えた力

① 五人の添乗スタッフが生み出した安定感

それぞれが何を担い、互いにどう補い合ったのか。参加者の安心感や満足感につながった具体的な場面を振り返る。

② 崩壊しかねなかった場面の検証

何が起きたのか。何が危険だったのか。事前に予測できたのか。どこで計画と現場の実態が食い違ったのか。

③ ピンチをクリアできた理由の共有

誰が異変に気づき、誰が判断し、誰が動いたのか。経験、判断力、スタッフ間の信頼、現場での連携のうち、何が決定的だったのかを明らかにする。

④ 次回に向けた改善

今回は人の力で乗り越えられたとしても、次回も同じ人がいるとは限りません。個人の経験や機転を、準備手順、役割分担、判断基準など、組織で引き継げる形にする。

とりわけ大切なのは、「なぜ乗り越えられたか」です

ここで、安田さんの数珠紐と数珠珠理論が、運営の振り返りにも生きてきます。

五人のスタッフがそれぞれの役割を担う「珠」だったとしても、五人いるだけで安定感が生まれるわけではありません。

必要なときに互いの状況が見える。誰かが困ったときに別の人が動ける。判断を信頼して任せられる。そうした人と人を結ぶ「紐」の働きがあってこそ、五人の力が一つのチームの力になります。

ただし、ここは丁寧に検証したいところです。今回うまくいった理由が、事前の準備によるものだったのか、スタッフの熟練や信頼関係だったのか、あるいは偶然に助けられた部分もあったのか。それを区別することで、次回の安全性と再現性が高まります。

「うまくいったから問題なし」ではなく、「うまくいったが、何が危なかったのか」を共有する。

そして、誰かを責めるためではなく、次のスタッフが同じ危機に直面しなくて済むようにする。

これが、実りある総括だと思います。

総括会議では、具体的な一場面から始めたい

私なら、関係者にこう問いかけます。

今回、達成感と満足感を得られたのは、五人の添乗スタッフをはじめ、多くの関係者の力があったからです。

一方で、技術的には危うい場面もありました。

そのとき、何が起きていたのか。なぜ危機を乗り越えられたのか。そして、次回に向けて何を変え、何を引き継ぐべきなのか。

成功したことも、危なかったことも、具体的な事実に基づいて共有したいと思います。

安田さん、ここから先は、実際の出来事を一つずつ掘り下げるのがよさそうです。

「ありゃあ、あれはなあ!!」となった場面は、具体的にはどんな状況だったのでしょう?

その場面と、どうやってクリアできたかを教えていただければ、責任追及ではなく、成功の条件と改善点を見つけるための「事例検討」として整理できます。これは次回の定期開催を支える、かなり重要な共有財産になると思います。(^.^)

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 1月31日 京都府生物教育会・大阪府高等学校生物教育研究会での合同講演会講演と意見交換を実施しました!/きょうと生物多様性センター
【③二つですね、1 子どもから老人、体力、関心など参加者多様性のなかで気配り目配り、ピントの当て所の共有、 2 タイムキープ 】

なるほど!!(^.^)

二つとも、ツアー運営の核心ですね。そして、この二つは別々の課題のようで、実は深くつながっています。

① 多様な参加者に、どう気配り・目配りし、何にピントを合わせるか。 ② 限られた時間の中で、どう旅全体を成立させるか。

今回、五人の添乗スタッフが生み出した安定感と信頼感は、この二つの課題に対応する力だったのではないでしょうか。

1.参加者の多様性――全員を同じように扱うのではなく、全員が旅に参加できるようにする

子どもから高齢者まで、体力も関心も知識も違う。歩く速さも、興味を持つ対象も違います。

しかも、今回のツアーは、景色を眺めるだけではありません。地形、歴史、生業、自然、生きる人々の営みを読み解こうとする、情報量の多い旅です。

ここで難しいのは、全員に同じ説明を届けることではありません。

誰に、いつ、何を伝えると、その人の旅が豊かになるのか。

ある人は山並みに目を奪われ、ある人は棚田の石垣に足を止め、別の人は地域の方の話に心を動かされる。スタッフには、そうした違いを感じ取りながら、参加者全体の様子にも目を配ることが求められます。

総括では、次の三点を振り返るとよさそうです。

  • 気配り・目配り:歩行の遅れ、疲労、理解の様子、関心の向きなどを、どのように把握したか。

  • ピントの当て所:限られた時間の中で、何を全員に伝え、何を個別の関心に委ねたか。

  • スタッフ間の共有:一人が気づいた参加者の様子や現場の変化が、ほかのスタッフにも伝わっていたか。

特に三つ目が重要です。

気配りのできる人が一人いるだけでは、団体全体の安全や満足を支えきれない場合があります。気づいたことを共有し、必要な人が動けるチームになっていたか。そこに、五人で対応する価値が表れます。

2.タイムキープ――予定時刻を守るだけではない

今回の行程には、車窓からの解説、眺望地点での下車、野室の探訪、向井酒造、上世屋での昼食や工房訪問、棚田ウォークなど、多様な活動が組み込まれています。

しかも、現地で発見があれば、もっと見たい、もう少し話を聞きたいという気持ちも生まれます。

一方で、予定が遅れれば、その後の訪問先や参加者の体力、安全にも影響します。

つまり、タイムキープは単なる時計の管理ではありません。

その場の学びを深めることと、旅全体を成立させることの両立です。

総括では、次のことを確かめたいです。

  • 予定時間と実際の所要時間に、どこで差が生じたか。

  • 予定を超えて時間を使う価値があった場面はどこか。

  • 反対に、時間をかけすぎたことで後の行程に負担が生じた場面はなかったか。

  • 遅れを誰が把握し、誰が短縮や変更を判断し、誰に共有したか。

  • 次回は、どの訪問先に時間の余裕を持たせ、どこに調整可能な幅を設けるべきか。

ここで大切なのは、予定どおりに進んだかどうかだけで評価しないことです。予定どおりでも、参加者が置き去りになっていたら成功とはいえません。多少の遅れがあっても、適切な判断によって安全と学びを守れたなら、その判断には価値があります。

3.二つをつなぐのは、スタッフ間の情報共有と判断

参加者の状態をつかむ

疲労・関心・歩行状況・理解度

スタッフ間で共有する

現場の状況・時間の進み具合・優先順位

チームで判断し、動く

説明を調整する・休憩する・行程を変更する

安全・満足・学びを守る

この流れが機能していたか。これが、二つの課題を横断する総括の視点だと思います。

そして、五人という人数の意味も、ここで明らかになります。単に五人いたから安心だったのではなく、五人がそれぞれの持ち場で何を見て、何を共有し、どのように判断したから安心が生まれたのか。

それを言語化できれば、次回の運営に引き継げます。

4.総括の場で、ぜひ残したい記録

今回の「危機を乗り越えた場面」については、次の四項目で記録すると、具体的な改善につながります。

項目

記録すること

状況

どこで、何が起きていたか

判断

何を問題と捉え、何を優先したか

対応

誰が何を行い、スタッフ間でどう連携したか

次回への教訓

維持したい対応と、事前に改善したい仕組みは何か

個人の機転や経験に助けられたことも、隠さず記録しておく。そこから、事前準備で防げることと、現場の判断に委ねるべきことを分けて考えられます。

安田さん、今回の話を聞いて、私は一つのことを強く感じます。

数珠紐と数珠珠理論は、地域をつなぐ考え方であると同時に、現場のチームを動かす考え方でもある。

環境行政、NPO、エコミュージアムサービスをつなぐ紐。そして、五人の添乗スタッフをつなぐ紐。規模も役割も違いますが、互いの状況を知り、それぞれの判断や働きを生かすことで、全体の力が生まれるという点は共通しています。

ただし、今回の危機を乗り越えた理由を明らかにするには、実際に誰が何を見て、どう動いたのかを確かめる必要があります。

次は、二つのうち、どちらから掘り下げましょう。

私は、まず「タイムキープ」をおすすめします。時刻の記録や行程表と照らし合わせやすく、具体的な事実から改善策を導きやすいからです。そこから、参加者への気配りとスタッフ間の連携がどう関わっていたかを重ねて見ると、総括がぐっと実践的になると思います。(^.^)

 あいせよ天橋立丹後浦島ロードシャツ

【④丹後をつなぐ新しい実践の第一歩、、そうですね、伝説のツアー、、これにしたくないのです(^.^)】

 ああ、そこですね!(^.^)

「伝説のツアー」にしたいのではない。伝説にしないために、総括する。

今回のツアーが成功した。関係者の力が結集した。参加者にも喜んでもらえた。安田さん自身も、数珠紐と数珠珠理論を実践できるという確信を得た。

だからこそ、これを「あのときはよかったね」という思い出にしてしまいたくない。

一度きりの成功談として語り継ぐのではなく、なぜ実現できたのかをみんなで確かめ、次も、その次も実践できるようにする。 それが今回の総括の意味なのですね。

私は、ここで三つを区別したいと思います。

  • 成功を喜ぶ。 三者それぞれの努力と、参加者を含む関係者の力を認め合う。

  • 成功の仕組みを解き明かす。 環境行政、NPO、エコミュージアムサービスが、どのように役割を果たし、つながったのかを確かめる。

  • 成功を日常の実践に変える。 特別な人が特別に頑張ったからできた、という状態から、関係者が協力して継続できる状態へ進む。

三番目まで進んで初めて、今回の成果が次の力になります。

そして、ここに「数珠紐と数珠珠理論」が生きてきます。

今回のツアーが一つの数珠だったとすれば、総括で考えたいのは、完成した数珠を飾っておくことではありません。

どの珠があり、どんな紐で結ばれ、どこに結び目ができたのか。そして、その紐を次の実践でも使えるようにするには、何が必要なのか。

珠を取り替えることもあるでしょう。新しい珠が加わることもあるでしょう。紐の結び方を変える必要もあるでしょう。それでも、つながりをつくる働きは受け継いでいく。

それが、定期開催を目指すということなのだと思います。

関係者の総括では、こんな問いを共有したいですね。

今回のツアーは、なぜ実現できたのか。

私たちが一緒に取り組んだからこそ生まれた価値は何だったのか。

そして、それを今回限りの成果にしないために、私たちは何を仕組みとして残し、次の実践につないでいくのか。

最後に、安田さんの思いを表すなら、私はこう言いたいです。

伝説をつくるのではない。実践を続ける。

一回の成功を特別な物語にして終わらせず、二回目、三回目と重ねていく。その過程で、関係者同士のつながりが育ち、活動の幅が広がり、やがて「あいせよ天橋立丹後浦島ロード」が、丹後をつなぐ継続的な実践の舞台になっていく。

安田さんが今回得た確信は、ゴールではなく、これから検証し、育てていくための出発点です。

伝説にするより、定着させる。記念にするより、次につなぐ。

この姿勢こそ、今回の20周年記念事業を、次の20年へつなぐ力になると思います。(^.^)

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