國村
11月27日、日ヶ谷地区で秋の収穫を祝う文化祭、農産物即売会が開かれました。
宮津市の最北端、四方を山に囲まれた静かな集落ですが、この日は地域のグラウンドや道端にずらりと車が並び、多くの人でにぎわっていました。
日ヶ谷と言えば、谷あいの肥沃な土地柄、野菜がおいしいことで知られています。特に牛蒡や里芋などの根菜類は京都の台所、錦市場のお店にもおろされているほど品質は高く評価されています。
大人の背を越える高さの里芋の茎が会場入口でお出迎え。
まずは特産品「日ヶ谷牛蒡」を目指して売り場へ向かいました。3度も皇室に献上されたそうで、その受領証が公民館に大切に掲げられています。
「芋煮は食べた?この牛蒡も里芋もこんにゃくも、味噌も全部入ってるから食べて帰り。」と声をかけていただき、湯気を上げている大鍋のもとへ。
これが本当に絶品!!たくさんの具材から出た旨みが、米麹をたっぷり使った手作り味噌と一緒になって上品な味わいに。
里芋は山芋のような粘りと口の中で崩れる繊細な舌触りに感動!
家に買って帰った品々、他にも里芋やこんにゃく・・・。
驚いたのは、上の写真にある牛蒡のしょうゆ漬け。地域の加工グループさんが作られているのですが、繊維がまったく口に残らず、牛蒡の強い香りと味が広がります。パリポリと歯切れのよさにはまってしまいました。「これ買ったら、おかず手抜きできるで。白いご飯がすすむから!」と言われたのを思い出しました。
日ヶ谷の方がおっしゃるには、日ヶ谷牛蒡は、炊いたときの煮汁にでんぷん状のものがたまり、冷めるとゴボウ同士がくっつくそうです。旨みと栄養分がたっぷり含まれているということですね。
帰りの車の中、「だれがどこで作ったかがわかるだけでなく、地域全体で誇りを持って育てている、その顔まで思い浮かべられる食べ物が手に入るって幸せだなぁ」と、心も体も嬉しくなる一日でした。