宮津エコツアー · 11月 2018

11月 2018

「みごととほめてくれるのはいいけどさ、」

IMG_1954

「手を伸ばして食べてくれないか、おれも褒められてうれしいのは色じゃない、味なんだから」といっているようでした。

採り手、食べ手をうしなった柿と空き家の増加は比例しています。柿についても、どうなんでしょう、この木の柿は自由にお採りくださいとつまり登録制にして、先を割った竹の竿とお持ち帰り用の袋も添えて立て札を立てておく、というのは。IMG_2061

食べてみてくれというお言葉に甘えて一つ熟柿をいただきましたが、甘露甘露、丹後にカニを食べに来て、柿がご自由になんていわれたら、兼好法師もびっくりしますよ。あらためて自由採集柿の木登録制度を、熊出没防止対策をかね、地方と都市を結ぶ里山活性のアイデアとして提案したいと思いましたね、

おそらくコッぺも大賛成。

「某市なんか早速議会で取り上げ実行にうつされたらどうですか。」

IMG_1812

「柿を投げつけられるのはごめんだけどさ、車を止めて、おじいさんがお孫さんにこうして柿をぼったんだよと話す姿が浮かんでこないかい。」

「どっかの新聞に数年後にゆうばりなんてかかれてないで、天橋立世界遺産登録に向けて、ひとりでもなんとしてでも、応援団を増やしましょうよ」、と。

 

丹後路・紅葉のラストランナーたち、

成相寺の山モミジ

IMG_1818

「タカノツメ」

IMG_1958

イチョウ

IMG_1925

コナラ

 

IMG_1966

クロモジ

 

IMG_1996

日暮れの空には、赤入道!

IMG_2059

この雲が出ると、丹後にもミゾレやアラレ。

IMG_2007

葉をつけていくのに使うエネルギーに引き合わないと木々は活動休止。

紅葉は木々の休業前の慰労会のようなものなんでしょう。

春まで皆さん、お休みなさい!というかのような初冬の風情を林道浅谷付近では、楽しめますよ。

IMG_1995

 

 

朋遠方より来たるあり、、

「里山で木を織る」の著者川北亮司さんを改装なった宮津図書館が、一周年記念講演講師に、招いてくださったのです。

IMG_1460

さらに同じ方向から彼の朋の「朋」がまた来丹。友達の朋だちの友達は他人ではありもはん。しかもとんぼ返りではない、丹後を味わいたい、予定は二泊三日!ついては委細一任、ということですから、こんなコーディネータ冥利に尽きる話はありまっせん!

、、、、ということで、その一端をフォトレポート。

まずは、天橋立。

IMG_1806

リアス式海岸ならではの海山一体の景観美その典型です。

最古の観音巡礼札所の一つ成相寺は国を代表する心の景観として欠かせません。

モミジが迎えてくれました。

IMG_1798

さらに角度を変えて、松尾たんぼから。

IMG_1519

伊根の先へ進んで日本海。

IMG_1741

この海から来たのが米作りと鉄の文化。その断崖に刻まれる細い棚田が、米作りの原風景を伝えます。

冬の日本海の季節風と波は厳しいです。

IMG_1693

その荒々しい風や波を山をついたてにして防いで、発達した舟屋のさとを巡ってくれるのが海上タクシー。

IMG_1623

海の楽しみは海の幸。

IMG_1586

さらにパワーアップさせてくれるのが、女杜氏の造る古代米原料の地酒、「伊根満開」。

IMG_1758

丹後には、海は山を生かし、山は海を生かして、暮らしを刻み伝説を紡いできた丹後には、見所訪ねところがいっぱい。

IMG_1491

丹後縦貫林道と半島一週道路、加えて海路を生かし、海山連携してベストスポットを結べば、丹後の自然と暮らしの奥深さすごさをアピールできる奇跡のコースの提供が可能だと実感した三日間でした。

 

 

晩秋の丹後色 

まず雲の鈍色

IMG_9877

落葉した木の樹肌の金銀色

IMG_0119

くろもじモミジの黄色

IMG_0220

冬へ向かうの丹後の楽しみは染まる色です。

IMG_0137

お奨めは、

IMG_0198

Autumn leavesカーペットウオーク!ですよ、

IMG_0164

葉を落とした梢越しに望める宮津湾若狭湾日本海、但馬の山々。

IMG_0112

東西南北360度の展望の楽しめる京都府上世屋内山自然環境保全地域のガイドウオーク。

IMG_0127

森の恵みも待っていますよ。

 

 

日置田圃のコスモスたち。

IMG_9656

稲刈りを終えた田圃を見事に華やかにフラワーアップして、丹後観光に訪れたお客さんたちのおもてなしに一役買っています。

IMG_9653

栽培される方たちの輪が広がっているのでしょうか、

年々面積が拡大してボリューム感がでたコスモス畑群はこれは紛れもなく新名所。

IMG_9687

とくに海のそばのコスモス畑は必見。

IMG_0072

海の碧、空の青、雲の白、そして、半島。このロケーションはみごとなものです。

IMG_9695

島や山を基準にしながら昇る朝日の位置で暦を測ることを「日置」といいます。その作業が地名になったのが、日置、その地名は、全国にありますが、東に向いて、前は海、基準になる特徴的な島や山があることという「日置」の条件を完璧に備えているのが、丹後の日置。コスモスたちは、そのお日様のお迎え花。

IMG_9686

車を止めて、ゆっくり眺めたいものです。

 

晩秋の高山観察道からは落ち葉した梢越しに広く海と山を見通すことができます。

IMG_8871

天橋立を隔てて向こうには大江山。

ところで、この山にはこんなお噺が「伝わって」いるんですよ。

、、、、、、、、、、、、、

昔むかし、おおむかし

山にまだ名前の無い頃のことじゃ、

山々の神様が寄りおうたおり、どうじゃ、一つ丈比べをしようじゃないかということになったんじゃな。

どうして比べたとおもう?

竹を使えばいい、そのころは、大きな大きな竹がはえとってな、それを割ってとよにして水を流す、流れたほうが低い、そういう理屈だわな、

それで、中でもせがたかげな三つの山の神さんが名乗りを上げて、それぞれの山の峰に竹のとゆをわたしたんじゃ。

それで、一目瞭然だわな、

その結果でまあ呼び合うことにしたんだが、一番高いのには、与謝の大山、、次に高いのには、丹後の高山、と付け分けた。与謝の大山は今は「大江山」とよばれとるわな、

そこまではすんなりいえるんだが、三番目のなの付け方に苦労した、鯨のように大きい山ということでいさなご山としたらどうだろう、そういわれたらまあ傷つかんわな、

、それぞれたたえ合ったということじゃ。

ほしてな、その峰と峰に渡した竹はな、山から海へ水がええように流れるようにつなぐのに使われたんじゃ。なので、竹野川というんじゃ!

その竹はな、宇川やくらはし川にも使われて今も水を流しつづけておるというぞ!

、、、、、、、、、、、、、、いちがぶらり、、、、※語り手は与謝の蕪村」さん。

IMG_8837

九日予定の丹後里山ウオーキングッ第七回 紅葉のブナ林ウオーク、悪天候が予想されたため延期、あらためて16日にここを歩きますよ。

葉は落ちていても、別の楽しみを見つけられるのが山のいいところ。

IMG_8740

お問い合わせは、お問い合わせ申し込みは、090-3162-4499 NDクッキングスクール川内まで。

「もうかるか」と小学の同級生!

IMG_8445
「わけないだろう」

IMG_8446

「無いうちもおおくなっているし、ならん年周りの木もある、お年寄りなんかは、ぼるのも一苦労!皮までようむきませんけど、ご自由におもちかえりください、獣や鳥のえさになるより人様の口に入る方が柿のためにも供養だろう。」

IMG_8480

そういうことで、

、、、、、、、、、、、、、、、、、

もうかるか! わけないだろう 柿の店       せやの蕪村
頬ぺたに 當てなどすなり 赤い柿           小林一茶

丹後縦貫林道のモミジを見たら、よその紅葉どもみとられへんで!

えらいお褒めの言葉をいただいたものです。

IMG_8337

お褒めの言葉は眉につばをつけて聞け、といいます。

IMG_8250

けれども、日本晴れとはこういう日和をいうのかと思えるほどの今日、せや高原の木々たちのもみじ祭は、その賛辞がけっしてお世辞ではないと誰の目にもそう映ったのではないでしょうか。

IMG_8417

落葉広葉樹の樹種が豊富で、それぞれの葉の色が黄紅赤茶と色目が豊かなこと、大気高原の冷え込みで発色がいいこと、大気が清澄なことなどが関係しているのでしょう。

IMG_8414

丹後縦貫林道のもみじ祭、あと一週間は楽しめますよ。

IMG_8241

「枝々を 透きて日の照る 紅葉かな」久保田万太郎

カニの初売り!

IMG_7935

11月を世間では霜月といいます。しかし、丹後では「霜」を11月の季節のシンボルとするのには実感が薄いとおもいます。

このころ丹後中がそわそわし始め、豊漁だとかやすいとか話題にするのが、カニの話題。その解禁・初売りが六日。

IMG_7934

庶民の口に入るのは雄ガニのマツバガニでなく雌ガニ。一般的にはセコカニといいますが、丹後ではコッペ 。なので、「こっぺ月」がいいかも。なので、今日はこっぺ月六日。

IMG_7939

このカニたちの生息地はこの夕焼けした雲の下、水深200~400mの深海。

IMG_7891蟹

「山陰日本海沖は「奇跡の漁場」と言われ、沿岸部の「自然」と沖合の「対馬海流」、そして海底部は「日本海固有水」と「砂泥質の土壌」で形成されています。 特に松葉ガニが生息している水深200〜400mの海底部(陸棚)は、大気や外洋の影響を受けない日本海固有水という年中温度変化の無い低温(0〜1°)の水塊で、土壌は砂泥底。この恵まれた環境こそが、多量の有機物を含み、その為、多くの生物が生息し、それが餌料源となり、カニもまたその恩恵にあずかります。その為に他のズワイガニと比べて、脚長で繊細な甘い身質、濃厚な蟹味噌を持ったカニへと成長します。」と魚政のホームページ。

IMG_7478

あるいは、うらにし月とか、紅葉月・ふゆがき月も実感があります。

「枝々を 透きて日の照る 紅葉かな」と久保田万太郎。

IMG_7432

紅い葉はうりはだかえで。

温帯のフランスでも紅葉美は格別のようで、アルベール・カミュさんが、

「秋は二度目の春であり、すべての葉が花となる()天声人語2018.10.31」と。

IMG_7495

白い樹肌を見せている巨樹は、早々と落葉したホオの木。

IMG_7440

紅葉して しばし日の照る 谷間かな【作者】村上鬼城

IMG_7433

丹後縦貫林道成相線からあまのはしだてを見下ろす付近です。

さて、山のモミジが色づく頃、夕日は北の空にわく積乱雲を染めます。

IMG_7462

寒気団がやってきて、対馬暖流の上の大気に潜り込んだためです。

雲の峰が赤く染まると、紅葉はいっそう進みます。

 

 

« Older entries