宮津エコツアー · 3月 2017

3月 2017

福寿草!

IMG_8476

里山景観を引き立ててくれます。花美世屋の花リレーのトップランナーです。
「♪娘の頬に若き日の自分を見つけるその母の 吐息の色は 吐息の色は福寿草♪」(星野哲郎 詩  小林幸子 歌)

コピー (2) ~ yjimage[7]
ところで、世間は広い物ですごい福寿草公園があります。その数 50万本といいます。
福寿草だけではさみしい、それはそうです。なので紅梅を植栽。黄色とピンクと、うまく色目が組み合わせてあります。さすがです。それにしてもどうやって増やしたのでしょうか、もともとの群生地なのでしょうか。

コピー (1) ~ yjimage[6]
自然の状態だと、蟻さんが種蒔き役。花が咲くまでには4~5年ほどを要するということ。人が試みても発芽率はとても低いのだそうです。蟻がこつこつこつこつとひろげてくれたのでしょうか
さて、花美世屋の里山景観は日本の里100。雪でどうなるかは不安ですが、白梅は栽培可能なので花美世屋でも福寿草に添える形で紅梅を植えていいかもしれません。

IMG_9597
問題の事業費、2メートルもので18000円との情報。10本で20万円。

IMG_8371

高くないかも!福寿草と紅梅と地滑り地形由来の里山景観、いま検討されているジオパーク編入の成否を左右する事業になるかもしれないじゃないですか。

□蕗の薹 地霊のこゑを 挙げにけり         木内彰志

IMG_8142f.
20年放置されていた棚田の段の畦に芽吹きました。 「大地に宿るとされる霊的な存在。地震などの災厄をもたらすという一方万物をはぐくみ恵みを 与えてくれる」というのが「地霊」。この蕗の薹たちからは、単に春が来ましたぞよという声だけでない声がきこえるようです。

□遠き日の ことにも触れて 蕗の薹         穴澤光江

IMG_7635 ふきのとう

□さみどりの 光り纏いて 蕗の薹          梅田澄子

IMG_7631

「花美世屋」の一年は、蕗の薹から始まります。

IMG_8110

春の体は苦みのあるものを求めます。ふき味噌に天ぷらに、花美世屋のふきは最高の品質。三年どころか四年も五年も長生きすること請け合いますよ、蕗の薹摘みにいらっしゃいませんか!

岡の前棚田跡の野良道道がつけていた日記
① てるみさんが通った 2008/08/17 18:12:43

IMG_0984
②栗田小の子どもたちが通った2016/07/13

DSCF1342
③丹後のやまがきが内山から越えてきた2016/08/11

DSCF2135
④山からウサギが下りてきた  2017/01/18

IMG_8189
⑤高校生たちがスノーシューで降りてきた 2017/02/12

IMG_2070
⑥ 日差しが柔らかくなった  2017/03/03 15:08:00

IMG_4664
⑦春の花が歩きだしたよ 2017/03/26

IMG_8091

まあ、道が日記をというのは想像のことです。、、、、

IMG_6398

しかし、冬、兎が毎年、雪の下に隠れているこの道の上を正確に辿っているのは事実なのです。道が廃れたのは20余年まえ、なのに兎たちはいまだ道と認識しているのに驚きませんか?

IMG_4317

小さな棚田と棚田をつないだこの道、里から山の田への道、山の田から里への道、棚田を作らなくなって廃れたのだのだけれど、それはそれでやもうえないなぁとはおもうけれど、毎年、兎の足跡が雪の上に残るのは、ここが道であったことを忘れてよくないよ、なんでなら、四季を司る「山の神様」の通り道だから!というメッセージに思えて、『岡の前棚田跡野良「古」みち』として、せめてここぐらいは、消えた多くの里の野良道の痕跡として代表として、「農業遺跡」として、今暫くは通れるように保全を図りたいと思っているところです。

 

ジオパークガイドをされている中江先生に案内して頂いた海岸段丘にある古墳群。

IMG_7420

6世紀ころここに暮らした人たちの人生の記録です。

IMG_7409

巨石をくみ上げさせる権力権威はやはり海からきたものなんでしょう。この地に漂着し、さらに内陸に向かい、別ルートから渉ってきた他の部族と合従連携を繰り返し国としての形を作っていった人たちのスタート地点です
さて、ここに春を告げて咲くのはハマダイコン。

IMG_7408たいざ

これについてはダイコンが逃げた物との説明でしたが、それはそうかしら?「 栽培ダイコンの野生化したものといわれていたが最近では、藤田智「恵泉 野菜の文化史(1)ダイコン「、「ハマダイコンの多くは、栽培種の逸出野生化したものでなく、大 陸から古い時代に渡来した野生ダイコンの後代」などとされる。 」
とおっしゃる方がいらっしゃいます。この説がいただけるなら、間人大成古墳群付近のはまだいこんはこの古墳を作った人たちと共にやってきた、さらに想像すれば、彼らが食糧として携えてきたものかもしれないのです。

IMG_7405
海岸部には エンタシス の柱のそばにふくよかな婦人と子どもの像。はしうど皇后 聖徳太子 法隆寺のイメージなんですって。

コピー (1) ~ IMG_7392

この制作設置費、ふるさと創生基金を使用して、ということですが、いくらだと思いますか?

50,000,000円なんですって!。

へぇえ、黄花ジンチョウゲ!

IMG_7458
ナニワズ と言う声!(すごいなぁ)
ナニワズといのは、学名Daphne pseudo-mezereum subsp. jezoensis (ジンチョウゲ科 ジンチョウゲ属)。 福井県・福島県以北の本州、北海道、南千島・樺太に生育する落葉小低木といいます。

ところで、ここはガイド研修をかねた視察ツアーに参加させていただい玄武洞です。

IMG_7449

椎カシ、ツバキの木の下に生育していました。

丹後の野間にはなにわずがせいいくしているそうです。けれど兵庫県の、ナニワズではないはず。

IMG_7462

としたらなに?

オニシバリ! 学名 Daphne pseudo-Mezereum 原産・分布 本州(福島県以西)、四国、九州(中部以北)。

どちらも分類 ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属 ()で別名「鬼縛り」も共通。

さて、なにわずにしろおにしばりにしろ珍しい植物です。生育地が限定されていて珍しいと言うのでなく、持っている「性質」が珍しい!  「冬緑樹」という言葉、あまり聞かないでしょ、「夏緑樹」は普通につかいますけども。別名 ナツボウズのそのとおり。落葉する小低木だけれども、落葉するのが夏
。秋に葉が出て夏に落葉する!だから「冬緑樹」。

IMG_7455

冬の落葉はわかります。寒くて日差しも弱く日照時間も短い、葉を維持するために費やすエネルギーに引き合わない、と言うわけです。一方、夏に落葉する、これはおかしい! あつーぅ 照らし返すことで照葉樹は対応したけれど、あつすぎるーぅ 仕事するのに能率が上がらない いっそのこと夏休み、工場閉鎖だあ。そういうわけで、夏に落葉、ほんとに「めずらしい」植物です。

IMG_7477

玄武洞の「珍しさ」はジオ話の種、これの「めずらしさ」はエコ話の種。お客さん目線からは両方の話がいただけるとよりリッチですよ、ね。

「これから、上世屋に本格的な冬が来る。しかし君たちにあえて頼まなければならない。明日にも雪が君たちを埋めるだろう。長く重く冷たい過酷な環境に耐えて、春、花美世屋の里の主役に君たち花菜の花が名乗りを上げてもらいたいのだ。ミツバチもチョウチョたちも期待している。諸君の健闘を祈る。!」と2017/01/06 12:14:45。

IMG_5889
「私たち花菜の花一同は、里山の命たちと花美世屋の命運がかかっていることを自覚し雪の下で冬を乗り越え、必ず春一番に花咲かせることを誓います!」

IMG_5942

~きをつけぇえ!かしらぁなかぁぁ~

そして、冬、寒の入り。

IMG_2070
降り積む雪。

IMG_3675

この間二ヶ月半。

IMG_2150雪

雪が消えた彼岸のころ、検証実験終了。

IMG_6867

菜の花たちは、ローラーをかけられたのしいかのようにぺしゃんこ。

IMG_6887

そんな彼らでしたけれど、春の日に励まされ支えられるように立ち上がり花芽を膨らませ始めたのです。

IMG_6090なのはな

だれも知りませんが、彼らこそ春の勇者。

IMG_6848ミツバチ

彼らが身をもって雪の下に耐えられる種であることを証明してくれたことは、里を菜の花色に染めることができるという未来を開いてくれたことであり、それは環境大臣が「感謝状」をだして顕彰してもいいほど大きな功績なのです。

IMG_6810みつばち
また、この花菜の花、湯がいて芥子和えなどにすれば柔らかくて香りもよく実に美味しい、お分けしましょうか!

「紅梅の 母の願いを 濃く咲きぬ  橋本多佳子」

とも065
宝巖寺小野先生からいただいた彼岸講の句を頂戴しました。
冬が父なら春は母、寒風にりんとした紅梅の花姿。よう乗り越えられましたなぁようしのがれましたなぁと見合わせる顔々が浮かぶようです。
さて、今冬も170cmの積雪の「花美世屋」にも春。

IMG_6584
「上世屋の 彼岸の花なり 福寿草!  世屋野蕪村」
春噴花①

IMG_6626早春
春噴出②

IMG_6622f.
これから、山里は溜めていた力を噴きだす花山となります。

スノーシューウオークに参加していただいた皆さんから便りをいただきました。
まず、宮津高校便り。

とも064

宮津高校では「来年度から本校では総合的な学習の時間を拡充させ、来年度入学生の2年次(再来年度)には学年全員が探究活動を行うこととなります。その先駆けとして活動してきた同好会は今後も引き続き地域における学びの発掘を行うとともに、再来年度からは教育課程で満足しきれなかった旺盛な好奇心の持ち主たちのさらなる学びをサポートする役割を担っていくことにな」るということです。

IMG_2041

是非とも様々な学びの場として活用して頂ければときたいしているところです。

また、高校生たちが登るはずだった山頂を目指した岩滝少年少女チャレンジ隊の子どもたちとお父さんからも。

IMG_3887
□ 二年前に、上世屋から京丹後市の小町公園までの秋山ウオーキングにさんかさせていただき、秋の景色や普段見かけないような植物、ブナ林を眺めながら歩かせて頂きましたが、スノーシューで雪山を登るのは始めてで、また違った景色だったのですごく感動しました。
山頂を目指すまでの間、ウサギの足跡があったり、冬から春へ準備する木々の森の澄み切った空気を吸いながら、しんどいのもわすれて子どもたちやガイドの方々、そして、京都から来られた若い女性たちと一緒に楽しく登りました。四季折々何気なしに日々暮らしていますが、自然っていろんな表情をするので、おもしろい発見だったなあと感じました。いろいろ世屋のエコツアーに参加していますが、毎回いろんな発見をしたり、感じたりできるすばらしい企画なので、いつも勉強させていただいています。今後も子どもたちをつれて参加させていただきます、ありがとうございました。
岩滝町  大槻様

IMG_0568だけ

□日曜日の山登りはお世話になりました。わたしは山には雪がないと思っていましたが、雪がいっぱいあり、子の山の中をどう登るのか不思議でしたが、まさか板をつけて登るのはびっくりしました。山を登るのはとても大変でしたが、頂上に着いたときの景色はとてもきれいでした。「がんばってよかったなぁ」とおもいました。山を下りるときは雪を滑って降りるのがとても楽しかったです。今回はありがとうございました。
中田結子ちゃん

□スノーシューを初めてはきました。こけながらゴールをめざしました。山頂からきれいな景色がみられました。おりるときにはすこしなれてあまりこけなくなりました。おりてからご飯をたべました。美味しかったです。とてもつかれました。
大槻隼勢くん

□いつも楽しい所につれていっていただきありがとうございます。山登りでスノーシューの板をはいて歩くのはつかれたけど、すべり止めがあったからうまく歩けてたのしかったです。てんぼう台から見えた景色がきれいでした。また、ちょうせんしたいです。
中田陽基くん

□わたしは、雪山に登るのは初めての経験でした。短い板をはいて雪の上を歩くとさくさくと音がして気持ちがよかったです。頂上に着いたときは、登り切った達成感でいっぱいでした。 後藤優奈ちゃん

IMG_3893
さて岳山、この山には不思議なことがあります。名前が無いことです。どの山に名前がついています、鼓が岳 剣が岳。この山は、地域の皆さんからは「だけ」と呼ばれているのです、つまり名前は「ない」!

IMG_2501だけ
この名前のない山については有岡利幸さんが『里山(さとやま)Ⅱ』」(法政大学出版局)で次のように取り上げられています。名前がない理由の説明ではないですが、状況を理解する参考になるレポートです。
「奈良県史(第12巻民俗編大和の伝承)」によれば、大和国では「ダケ」あるいは「ダケ山と呼ばれる山があちこちにあり、これらの山の多くは「ダケの山に雲がかからねば、雨が降らぬ」と言われる山で、日照りの年には付近の村から店から水を貰うために登る習わしがあった。」
さらに、当麻村にあるダケさんは「岳さん」で、さんは山ではなく、とのさんのさんとよばれていて、山頂には神社もあり、この山に村人たちは、「干天で田が焼けると各戸から一人ずつ出て、麦藁や稲藁で一把の炬火をつくり、点火したものをもって、また幟を持ち、太鼓をたたきながらこの社へ願を籠めに登った」ということです。

IMG_0574

みんなが登ってくれたのはこういう冬雪なのです。山はよろこんで今年の夏の水不足はなし、と言うことになるのでしょう。

自動車道森本インター出入り口にまた新しい看板。

IMG_6424
英語訳付きです。

さて、内山ブナ林は、Uchiyama Beech Forest
ブナはBeechというんですね、

発音は「びーちゅ」と聞こえました!
さてdo you know Beech?

上の写真奥の雪山の稜線付近がその内山ブナ林。その向こうがせや高原。そこに品よく生育しているBeechが手軽にみられますので、案内しましょう。

IMG_6396

樹齢推定150年。

IMG_6392

このブナをはぐくむせや高原の今日。

IMG_6374

空気がとても澄んでいました。

IMG_6398

空と海の蒼色は、そうそうお目にかかれないものですよ。

森本インターを降りられたら、ナビに「花美世屋」と入力してください。

五十河の谷に飛来している二羽のコウノトリ。

IMG_6124
気になるのはその性別。

IMG_6117

右の1羽は○黒・緑と●赤・黄の脚輪で、J0111 2015年4月20日生まれのオス。

IMG_6116

これは明確にわかります。

一方左の個体の脚輪は、●赤・緑と、、これは確認できるのですが、別の脚輪の組み合わせが判別しづらいのです、「黒・□」。□が緑のようでそうでないようで、、。

□がもし「緑」なら、個体番号J0114!これは重要なことです。性別はメスですから、2015年5月28日生まれ。つまりこの二羽はお友達ではなく「熱々カップル」という事になるじゃあありませんか。

IMG_6122

もしそうなら、ここで子育ての運びになるよう毎日差し入れしなくちゃというほどの事態です。

この組み合わせ、しばらく要注目!

« Older entries