アザミが盛りです。アザミといえば、団塊世代にはこの歌。
1 山には山の愁いあり
海には海のかなしみや
ましてこころの花園に
咲きしあざみの花ならば
2 高嶺(たかね)の百合のそれよりも
秘めたる夢をひとすじに
くれない燃ゆるその姿
あざみに深きわが想い
3 いとしき花よ 汝(な)はあざみ
こころの花よ 汝はあざみ
さだめの径(みち)は果てなくも
香れよ せめてわが胸に
あああー
この歌は、第34回日本レコード大賞功労賞を受賞した戦後日本を代表する作詞家、横井弘さんのデビュー作。詩は、終戦の年、軍隊から復員し身を寄せた下諏訪、霧ヶ峰高原に咲くアザミの花に理想の女性像をダブらせ作ったといいます。
丹後の山に、海に今を盛りと咲き輝くアザミに、アゲハチョウ。初夏の風物詩です。横井さんの見たアザミにも、美しい蝶が訪れたのてしょう。
この歌には、思い入れがあります。私と同い年なのです。NHKラジオ歌謡として伊藤久男さんが歌ったのが、昭和24年。不肖私が生まれたのも、その年です。作詞者、横井弘氏、大正15年生まれ。今年87になる私の母も、大正15年生まれ。
ちなみに、アザミの別名は刺草。葉の棘に気をつけなさい!
「アザミ」も、傷いとか傷ましいの意味の古語だとか