『「クルルルル、キュルルルル」。冬の厳しい寒さが少し緩む早春の日、里やまを訪れるとこんな不思議な声がします。それは卵を産みに水辺に集まるアカガエルたちの鳴き声です。翌日再び訪れると、宝石のように透明なゼリーに包まれた黒いつぶつぶの塊を見つけられるでしょう。』と日本自然保護協会Hp。
この『クルルルル、キュルルルル』は、オスたちの恋の合唱なのですけれど、姿は見えないので、それを聴いた人は、春のニンフ、妖精たちの笑い声!と形容したほど、繊細なものですから、ぜひ、チャンスがあれば聴いてもらいたいですね、
さて、そのアカガエルについて、日本自然保護協会のHp。
①『アカガエルは春先の一番早い時期に卵を産むカエルです。本州にはニホンアカガエルとヤマアカガエルの2種類が生息しており、成熟した雌が毎年ひとつの卵塊(たくさんの卵の集合体)を産みます。早春に卵を産むのは、水生昆虫やヘビなどの天敵を避けてなるべく早くオタマジャクシを大きくする戦略だと言われています。』
②『カエルと言えば水辺の生きものだと思われがちですが、夏の間アカガエルは草地や森の中で生活しています。秋から冬の間に水辺に移動して冬眠し、春先になると水が浅くたまった水田や山すそのくぼ地・ため池などで産卵し、産卵が終わるとまた冬眠してしまいます。』
③『アカガエルは少しぜいたくで、夏でも乾燥しない広い森、春先に水がたまる湿地や水田、道路やU字溝で森と水辺が分断されていない、といった環境がセットで必要です。この環境はほかの多くの里やまの生物にとっても大切なため、アカガエルの卵塊が毎年たくさん見られるということは、森と水辺の状態が良好である指標と言えます。』
ヤマアカガエルの繁殖は、3月中旬から4月いっぱい続きます。
このカエルと天敵の蛇と人にまつわっては、たくさんのお話があります。
例えば、『蛙の恩返し』― 福島県 ―
語り 井上 瑤再話 六渡 邦昭 提供 フジパン株式会社
ざっとむかし、あるところに一人の木地師(きじし)の男があった。
木地師というのは、ロクロを使って、木でまるいお椀(わん)や丸いお盆(ぼん)などを作る特殊(とくしゅ)の技術を持った人たちのことだ。
昔の木地師たちは、いつも、木のある奥山に暮らしていて、ほとんど人里にはおりて来ない。特別な仲買人(なかがいにん)だけが、その居所(いどころ)を知っているというあんばいだった。
昭和の中頃になって、木地師の小さな集落が飯豊山(いいでさん)の福島県側の奥山にあるのがやっと判明(わか)って、その集落の地名が初めて地図に記載(きさい)されたということがあったくらいだ。
挿絵:かわさき えり
あるとき、その木地師の男が山道を歩いていたら、道の端(はし)で蛇が蛙を足の方から呑(の)み込もうとしていたと。
男は蛙がかわいそうに思うて、蛇に、
「これ、蛇や、どうぞその蛙を助けてやってくれないか。俺はまだ修行中の身だが、三年経てば一人前の木地師になれる。そしたらお礼にお前を養ってやるから」
というた。
<<<<<<<<<<<<<<<<続きはネットでどうぞ。
さて、このお噺で木地師さんが見たという、このカエルを食べた蛇と、蛇に食べられたカエルの種類を特定することは出来るでしょうか。
ヘビの種類(1 シマヘビ 2ヤマカガシ 3 マムシ)
カエルの種類 (1 アマガエル 2トノサマガエル 3ヒキガエル 4ヤマアカガエル 5 もりあおがえるの産卵前の雌)
わたし的には、ヘビは ヤマカガシ。カエルは、1と5以外かと思います。
『丹後縦貫林道ものがたり』に、ヘビのお食事場面の写真を掲載していますので機会があればを開いてみてください。
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