2013/02/28
雪解け水を撮るなら「畑」。
沢を流れる水の清涼さは絶品です。
「畑」は、この豊富な水を利用し、紙漉きが発展した里です。
水を楽しむ人がおられます(^.^)
自慢の水、汲ませていただけますよ。
おうちの「たか」は、動物園!多芸ぶりに絶句!
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2013/02/28
木子に尋常小学校ガあったころの先生が、地元の言葉と読本使用語とを対照させた一覧を作っていらっしゃいます。
地元の言葉を尊重するのが地元に根ざして教育をすすめる第一歩、どうでそういわんなんだ、ここではこういうだ、九州の人も丹後の人も名古屋の人もおんなじもんを別の言葉で言えばこまるでしょう!先生と子どもや地域の皆さんとの楽しそうなやり取りが眼に浮かびます。調査年月日は不明ですが、言葉の旅に触れるようで、興味深いです。
(↑ 和田敬之助先生 撮影 藤織り伝承館展示)
一番、 木子で「ふらふ」と言っているのは、読本では、「国旗」に当たる!
ふらふとは、「フラッグ」のことでしょう。むしろ旗はあっても、とのさんも商人も百姓も一つなんて概念はなかったのでしょう。
二番、木子で「すてんしょ」といっているのは、読本では、「停車場」にあたる!
ステーション、近代西洋文明の輸入にあたってしばらくは用いられていた原語が「外来語」として定着しています。
三番 木子で「石炭油」と言っているのは、読本では「石油」に当たる!
石炭時代、石油は、石炭の仲間、厳密に区別されることはなかったのでしょう。この「石炭油」に、里山が滅ぼされることになろうとは、その当時予想されたことだったでしょうか。
2013/02/27
コロコロビッシャン、伊根の民話に用いられている言葉です。
堅くて丸いものが、高い所から水面におちるような様子を想像させます。
なにかというと、「おおけなゆど※井戸の上に、栃の木があって。ほて、その栃の木に、栃の実がようけなってな。」、、、「栃」です。
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昔ある所に、話し好きの話し好きの子がおって。ほて、お婆さんに、毎日「話してくれ、話してくれ」言うて、するもんだて、「もう、お前に話しを堪能たんの聞かせる言うたってしゃにゃあ。ほったら、ーおおけなゆど※井戸の上に、栃の木があって。ほて、その栃の木に、栃の実がようけなってな。ほいてもう、コロコロビッシャン、コロコロビッシャン、コロコロビッシャン、コロコロビッシャン」言うて、夜中よじゅう、コロコロビッシャン、コロコロビッシャン、コロコロビッシャン、いうて言うとったら、ほたら、「もうもう、お婆さんの話もたーんのたんのした」言うて。ほてまあそれが、昔のたねくさりですわ。
(野室・井上つねさん)」 「丹後伊根の昔話」府立総合資料館昭和47年発行
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コロコロビッシャン、コロコロビッシャン、の語り口も一回一回を違えてお婆ちゃんははなしているのでしょう。夜中よじゅう、コロコロビッシャンといくつの実が井戸におちるのでしょうか。
この「栃」、5月6月に穂の高く立ち上がった花を付けます。
(↑ 5/18)
蜂蜜の蜜源植物としても重要な木です。
しかし、里山が針葉樹の人工林と化し、しかも、「水気を好み、適度に湿気のある肥沃な土壌」という環境を選ぶため、姿を消していきました。そんななかで、巨樹が濃い密度で自生している丹後縦貫林道、成相線は貴重な観察ポイント。
秋にはほんとに「ようけなる」様子も見られます。連絡ください。案内します(^.^)
また、この果てない話、同じ設定で栃が、シイの木や榎の木に代わります。椎の場合は、「ぽとーんと落ちてきて、ころころころころ、ポチョン」、榎木の場合は「カラカラ、ポッショーン、カラカラ、ポション」
2013/02/26
アザミの花は、一つ一つ雌しべを雄しべが包んでいて、一本一本に管を突っ込めるチョウに対応した花です、と紹介するのがスタンダード。
このアザミ、民話として伝承されてもいます。民衆は、この植物のどの特徴に着目したのか、「針」です。
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あざみ、嫁さんが、あの、アザミの花見て、その花をたとえていうたでひょうきゃあな。
しゅうとばさんや アザミの花は
見ればいろいろ そやいてえ
言うて。見たたかっこうは姑さんちゅうもんもけっこうおとなしげにしてな、あんじょう言うとるけえど、 あんた、やっぱし心の中は、まあ、つりゃあいうことでしょで、そういうていぬるときにいいましたげな。「姑婆さんやアザミの花は」言うて、アザミいう針のきれえな花がありますわな。あれにたとえて言うたらしいです。
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ばあさんどうしが、きいつけなれよ、きづかんかんこともあるだでといさめたり、わかよめさんどうしが、うちもそうだあなあ、と盛り上がってみたりと、アザミも暮らしのコミュニケーションを深めてきたのでしょう。
丹後の民話が調査蒐集され、後世に残されたのはひとえに細見正三郎さんがおられてこそ。この「アザミの花」話しもそのひとつ。「丹後町岩木の道家ひさえさんから、聞き取られたものです。
2013/02/25
温室の花じゃないですよ、事情があって出かけた伊予のアウトドア2/24。
(↑ 2/24 伊予市郊外)
さて、『越冬の「ヒメアカタテハ」「アカタテハ」探して今日も棚田を巡る』と朝日歌壇2/25 佐佐木信綱先生選に。
作者は原田権左ヱ門さん。
アカタテハは早春のチョウとはいいながら、「2月25日」は雪国の感覚ではありません。
丹後は、まだ、、、(^.^)、
(2/21 丹後町 丹後松島)
お住まいはとみれば、納得しました、宇和島市。南国には春。梅も盛り。
アカタテハは成虫のまま越冬すると聞くと、「おいおい大丈夫なの、日本の冬をなめるなよ!」と心配になりますが、そこは南方系のチョウ、短い冬、蛹サナギになっているより、すこしぐらいの寒さなら辛抱してやりすごしましょう、という戦略をとっているようです。
丹後は雪国です。けれども、菜の花前線も梅の花前線も、四国をスタート!
(2/21 丹後町 立岩)
菜の花が雪を押しやって、丹後に咲くのは4月中旬。
(2012.4.17 江尻海岸)
四国伊予と丹後は高速道路時間では七時間ですけれど、野の道を辿る菜の花前線はこの間を一月半かけて、北上します。
「かんじき」は、雪国世屋では自給自足の必需品でした。
「かんじきをはいて、あわし柿ぼりに行ったことがある」、「話は聞いたが見たことがなかった」など、初めて「マイかんじき」作りに挑戦した受講生の皆さん。
前回11月、山へ入ってチャボガヤを伐採・熱湯処理・皮剥ぎ・成型した方々で、今回は最後の仕上げ。
<お知らせ>
3/3(日)世屋高原で「かんじきスノーハイク」があります。お申込み・問合せ先 宮津市エコツーリズム推進協議会事務局 0772-45-1625