2012/12/05
冬、日本の女たちは、ツルになりました。様々な素材を糸にして布を織ったのです。藤のツルを糸にした織物を織り続けていたのが、上世屋の女たち。そんなお婆ちゃんたちと、時代と子どもを見つめて定評のある児童文学者川北亮司さんがであったのは30数年まえの冬のこと。
(↑ 撮影 川北氏)
その出会いを
「藤織りというのは、いまから二千年以上前の大昔(弥生時代の中期)から織られていた古代布の一種です。
古代布というのは、草の皮や樹皮の繊維を利用して織った布で、大麻、苧麻、ヤマフジ、カジノキ、シナノキ、クズ、オヒョウなどが、よく使われたようです。
藤織りは、藤づるの繊維を使って織った布ですから、その歴史がどれほど古いかがわかります。
そんな粗い繊維の古代布は、中世になると肌ざわりのいい木綿の普及で、つぎつぎに姿を消していきます。
その後、古代布は山間地ではわずかに残っていたものの、すでに日本中どの地方でもすたれ、技術も伝承されていないと、ぼくは思っていたのです。
(↑ 撮影 川北氏)
そんな布を、いまでも織りつづけているお婆さんたちが、上世屋にいると聞いたときは、本当に驚きました。
生きているシーラカンスを見たという話と同じような衝撃でした。」
その川北さんが、ご自身のブログに藤織りを取り上げた連載を始めるという情報が入ってきました。
藤織りは、井之本さんたち保存会の皆さんのこれまた30年もの月日をかけた営みによって、未来への贈り物として伝承に成功しています。生きていた奇跡と未来につながる奇跡、二つの奇跡の意味を子どもたちに伝える試みになると思います。
タイトルは「京都丹後/藤布物語」。予定は10回。
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川北亮司のブログ – Yahoo!ブログ
藤布織り」について、何人かの方から要望がありましたので、ここのブログで連載して みようと思います。 ただ、連載となると、それなりの準備が必要になります。 ということで 、きょうは「やるぞ!」という予告だけです。(笑) … 川北亮司
blogs.yahoo.co.jp/rk7878rk で、ご覧いただけます、、、、、、
ちなみに川北さんが書いていらっしゃる児童向けの本たち。
子供の本(児童文学・絵本など) [編集]
- 「ぷちぷちまめこ」(岩崎書店)
- 「しにがみちゃんのほねほねじまうたうたのたび」(くもん出版)
- 「くるくるくるよ おすしがくるよ」(ブロンズ新社)
- 「ぼくのいえにけがはえて 」(くもん出版)
- 「ラブラブちゃるひめ」シリーズ(そうえん社)
- 「おほほプリンセス」シリーズ(ポプラ社)
- 「マリア探偵社」シリーズ(岩崎書店〈初版は理論社〉・フォア文庫)
- 「ラブユニット」シリーズ(金の星社・フォア文庫)
- 「のんびり森」シリーズ(岩崎書店)
- 「パルサー宇宙戦記」シリーズ(金の星社・フォア文庫)
- 「ふたごの魔法つかい」シリーズ(童心社・フォア文庫)
- 「強くなる! 超カンタン将棋入門」シリーズ(金の星社)
- 「SHOGI Kids!(将棋キッズ!)」シリーズ(そうえん社)
- 「街かどの風」(フレーベル館・フォア文庫)
- 「へんしん!スグナクマン」(草炎社)
- 「漢字となかよし」シリーズ(教学研究社)など