2013/02/13
ははそはの母の国かもふるさとの丹後の山は今日も押し照る
(↑ 2.12)
この歌には、植物の古語がひとつあります。「ははそ」 コナラのこと、重要な薪炭材で、世屋では、「ほうそ」 と発音します。 同音の反復で、リズムを整える枕詞で、「はは(母)」にかかります。ちなみに、父にかかる枕言葉は、「ちちの実」。これも植物で、銀杏のこと。
「ちちの実の 父の命(みこと) ははそ葉(ば)の 母の命 、、、、」 大伴家持。と用いられます。
また、「押し照る」は、一面に照り光るの意の古語。
さてここで、この歌は 万葉集巻何番か、と問われたら、18番などと応えかねない、そういわれたら納得しそうな歌風ですが、作者は澤潔さん。
(↑ 2009,12.17)
丹後の山は やさしい尾根を持ち 温かく落ち着いた風情が特徴です。その山に光りが当たって、なんと美しいことだ、これが私の国だ、母の国丹後だ、いつまでも栄えておくれと。
カメラが待つのも、こういう瞬間です。シャッターを押させるのも、こんなきもちです(^.^)
ちなみに、「押し照る与謝の海」
(↑ 2.12)