「ツワブキの候になりました。」といえば、晩秋の時候あいさつの定番の一つです。
さて、切り傷、湿疹等は日常茶飯。その際の民間療法で用いられたのがツワブキ。葉を火にあぶって柔らかくし、細かく刻んで貼り付けたり 葉をよくもんで出る青汁をつけるとかしたのだそうです。後に調べてわかったのは青葉の強い臭いは、青葉アルデヒド(cis-3-ヘキセナール)がはっするもので、これには強い抗菌作用があるということ。理屈に合っていたわけです。
ちなみに、ツワブキの葉のアルデヒド、カメムシの臭いの成分と同じものなんだそうです。
「さびしらに 枝のことごと 葉は落ちし 李がしたの 石蕗の花」 長塚節
「ちまちまとした海もちぬ石蕗の花」 一茶