「金さん、さむなったなあ、まんだきばるだぁ、ぼちぼちしまおおいなぁ」
さて、明治になって産業の発展は新しい労働者層を作り出していきます。しかし、自由の風を嵐にしてはならない、為政者たちが自主的に国家に献身・奉公する国民像を作る必要に迫られて子どもたちに歌わせた歌があります。
1.柴刈り縄ない 草鞋をつくり 親の手を助け 弟を世話し 兄弟仲よく 孝行つくす 手本は《A》
2.骨身を惜まず 仕事をはげみ 夜なべ済まして 手習読書 せわしい中にも 撓まず学ぶ 手本は《A》
3.家業大事に 費をはぶき 少しの物をも 粗末にせずに 遂には身を立て 人をもすくう 手本は《A》
オリジナリティーもヒューマニティーもない歌詞(^.^)ですから当然、作者は不明です。 《A》には、だれか具体的な人物が欲しいどなたがよろしいか、、、、豊臣秀吉さんにしましょうか、すずきしんべえさんはどうでしょう、、、ここで、「二宮金次郎」がよかろう、とおっしゃったのが軍人勅諭の制定にかかわった山県有朋さんたちだったそうです。
金さんという人は江戸時代に実在した人です。実は金さんも決壊した川の濁流に田地田畑をながされてしまいました。復興再建に私心なく誠実に尽力した農村復興のリーダであったことは間違いないところです。
「一人の人間は、宇宙にあっては限りなく小さいが、その誠意は天地をも動かすことができる」
「聖人は無欲ではない。実は大欲であって正大。賢人がこれに次ぎ、君子はその次。凡夫のごときは、小欲のもっとも小なるもの。学問は、この小欲を正大な欲に導く術。大欲とは、万民の衣食住を充足させ、人々の身に大きな幸福を集めようと欲すること」 語録
わたしは、金さんが♪手本は《Aにのみやきんじろう 》と歌われること、喜んでいたかなあ、とおもっています、、、金さん、そこのところ、どう?
『せきしょういだい積小為大」!しいて言えば、《A》のAは「おとうさん、あなたですよ」と置き換えてくれないか(^.^)』