宮津エコツアー · 世屋に咲く花たちの歌う歌~「ファイト」~

世屋に咲く花たちの歌う歌~「ファイト」~

隣村駒倉が集団離村を決めた昭和47年ころ。上世屋の百姓を任ずるAさん、百姓仕事をこう言いました。「金の目を見るまでにはなんと数限りない手間と重労働が積み重ねられることか」と。

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その内容はというと、「膝をも没する段々の高いたんぼを一クワ一クワ泥をすくい上げては畦塗り、一差し一差しの田植え、アヒルのように田の中を這い回っての草取り、秋は秋で一株一株刈り取って一把一把を日を暮らしての稲掛け、一束ずつにくくって持って帰ったら夜なべの脱穀、乾燥、調整。」と。

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その頃、寺山修司さんは、こんな歌を詠みました。 「冬の斧 たてかけてある壁に さし陽は強まれり 家継ぐべしや」

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たにうつぎや合歓が5月から7月になると、美しく花咲かせる原野はそうして生きたAさんたちの、打ち代わられることのなくなったたんぼです。里の人たちが「一クワ一クワ、一差し一差し、一株一株、一把一把、一束ずつ」畦塗りから出荷まで、たんぼで数えたその数を表すように枝いっぱいにたくさんのたくさんの小さな花をさかせます。

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そして、一つ一つの花たちが、耳をすますとうたっているのです、、

♪、、ファイト、、、たたかう君の歌を、、、たたかわない奴らが笑うだろ、、、、、、、ああ 小魚たちの群れきらきらと 海の中の国境を越えてゆく  諦めという名の鎖を 身をよじってほどいてゆく、、、、ファイト! 闘う君の唄を  闘わない奴等が笑うだろう  ファイト! 冷たい水の中を  ふるえながらのぼってゆけ、、、、♪

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