「橋立や 聞きわたりこし おもかげも 心にかかる 今日の雪かな 」と橘千蔭さん。
橋立の雪はどんなだろうと想像し、是非見たいものだと思いをつのらせていらっしゃるのでしょうか。
うん!雪だ!思い立ったら、、、飲みかけのコーヒーを置いて大内峠に急行!雪雲の中、と言うより雲の橋立!
ちなみにこの歌は「天の橋立百人一首」あまのはしだて出版に収めてあります。その帯に「古来天の橋立はいっさいの人口を加えない自然そのものの美を形成し、ここへ杖を引くすべての人を魅了した」と小川隆太郎氏(アララギ派歌人)。ところで、その砂一粒一粒がどこをふるさとにしているか、考える人はあまりないですよね。大阪城を作ったのは多くの多くの農民民衆だとだれもいわないのと同じで、日ヶ谷や波見や世屋の谷をふるさとにしていることは横においといて、神の造形なんて言うわけです。 そんなことを思い、足踏みしながら待つこと約30分、雲が動くではありませんか、
橘さん、貴方がご覧になりたかった雪の橋立はこんなだったのですか?
帰ってきても、コーヒーはまだ冷めずに待っていてくれて、それをのみました、、、。この贅沢(^.^)
また、木下幸文さんは
「浦風に 雨横切りて 橋立の 松の半ばは 隠れけるかな」と時雨時の景色を、
さらに八田知裕さんは 「波のうえの 霞む朝けに 見渡せば 今も空なり 天の橋立」 と朝霞の景観をそれぞれ切り取って歌ってらっしゃいます。
雪も雨も霞も橋立の彩りにしてしまう筆力、、、すごいものです。