宮津エコツアー · 初尾花

初尾花

今秋の初尾花!

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「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり)かき数ふれば 七種(ななくさ)の花
萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花」 (万葉集)と山上憶良さん。

秋の野に 咲きたる花を 数ふれば、七種(ななくさ)の花、ですが、七種がすべてが眼前に広がっている野原に同時に見える!という解釈ではなく、7,8,9月の3ヶ月にわたる「秋」。その間に咲くのを見ていると、と解釈すべきだと思います。
順番で言えば、一番早いのが7月はじめの撫子、次に女郎花、さらにキキョウ(朝貌)、そのつぎに葛、萩。そして尾花は八月下旬、最終が藤袴という感じをもっています。

尾花という呼び方が標準かと思いましたが、「ススキ」も古いことばで、並行して用いられていたようです。

刈っても刈っても伸びる、成長点が葉の根元にあるためなのですが、大切な家畜の餌、という意味で人の生活にもっとも密接に結びついた草、無限の命の泉をもった草としても神聖視された草です。

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「牛群れて小川を渡る尾花かな」大正時代の里山を活写した名句です。内藤鳴雪さんの句。

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