今度こそ本当だそうです!
補修やリフレッシュで通行止めがつづいていた縦貫林道、
その工事が完了し、開通、しかも全線、つまり大内峠一文字観公園から丹後町上野まで開通するそれが、7月31日ということなのです。
昭和49年のこと日置中上世屋分校二年のa ちゃんは《ふる里守る希望の道 》として丹後縦貫林道への期待を次のようにかいています。
『わたしの住んでいる村は、戸数30戸もない山奥の小さな村です。私たちの村へ来る道は、狭くてグニャグニャで、交通も不便です。
一日2往復していたバスも、人数がちゃんと乗らなくなったために、いまでは一往復になってしまいました。長い間この村で暮らしていた人の中にも、ここの暮らしはもういやだといって町へ降りていくひとが、ここ三、四年増えてきました。そうして町に出て行っても働けないお年寄りが村の人数の大部分を占めるようになってしまったのです。 略
、、、それなら、どうすれば私のふる里がこのままずうっとふる里として残っていくのでしょうか?そのたった一つの希望が今作られている丹後縦貫林道です。現在(※昭和49年)京都府は、丹後の大宮から大内峠を越えて、私達の村の山を通り抜け、もっともっと遠くの山を抜ける丹後半島の山を縦断する林道を作り始めています。府が15億円ものお金をかけてこの道を完成させようとするのは、一、林道による林業効果 一、過疎対策 一、観光開発 の目的があるのだそうです。
私は、この中で観光開発に一番期待しています。どうしてかというと、上世屋は自然の美しさに恵まれているからです。今は工事中で道は悪いのですが、それを我慢して上に登れば、、昼間は山と山の間にくっきりと若狭湾のリアス式海岸と海が見えます。
真っ青な海を眺めながら話をしたり、歌を歌ったりするのはとても楽しいことだと思います。夕方になると、雲と海と山が赤く染まって、見飽きることはありません。山も四季いろいろの変化があります。春は木が芽吹き、夏は青々と力強く茂り、秋は目の前にパレットを置いたようにきれいです。冬は白い化粧の木々。このように私達の村は縦貫林道ができあがれば、観光地として人々の目を楽しませることができると思います。
だから私は、一日も早く縦貫林道ができあがってこの村の人たちが町の人とつながりを持つことができ、私達のふる里がいつまでもふる里として残っていくよう願っています。』
これは、今も同じ事。
山陰海岸ジオパークの海岸の力強さ、世界でもっとも美しい湾クラブ加盟の海の優しさ、日本三景天橋立の優美さの楽しめる海岸美一周道路と海を見下ろしながら分水嶺域の自然豊かな水源の森里山型国定公園の心臓部を走る林道の両輪合間っての機能発揮によって海の京都・丹後半島の秘める様々な未知の力が引き出されることがが期待されます。