京の人々があこがれた天橋立。文人墨客の往来が絶えなかった。
エコツアーガイドといえども、歴史、文化の知識が必要。見過ごしがちであった智恩寺境内から大天橋の句碑・歌碑について、丹後俳諧史研究家花谷道恵氏に手ほどきを受けた。
天橋立周辺では古くから俳句を楽しむ人々が多く、風土に合った地方色豊かな宗匠俳句が盛んであったようだ。何度かの隆盛期を経て、その歴史を物語る句碑・歌碑が建立されている。
智恩寺境内で先生の話術にも引き込まれる
橋立の海をめぐりて山眠る 山添山青 現与謝野町岩屋 実業家
橋立や何でとしよる渡し守 花之本梅通 京都の宗匠
橋立や松を吹き井の浦千鳥 黒田芝英 宮津 実業家
橋立や幾松が根の友がらみ 荒木萬籟 宮津荒木家5代目(荒木別荘建立先祖)
末期には死にたはごとを月夜哉 斉藤徳元 丹後俳諧の元祖といわれている
斉藤徳元(斉藤道三の曾孫)の句碑
小雨はれみどりとあけのにじ流る 与謝の細江の朝のさざなみ 与謝野寛
ひと押して廻旋橋のひらくとき くろ雲うごく天の橋立 与謝野晶子
与謝野寛・晶子夫妻の歌碑