宮津エコツアー · 藤を見る心 (初夏の里山ガイドウオーク11)

藤を見る心 (初夏の里山ガイドウオーク11)

2013/05/06

「愛しく思い合う仲むつまじい夫婦の語らいから生まれた言葉です(^.^)」と説明したくなる言葉があります。

「藤波」がそれ!

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「ごらんなさい、ことしもまた、風が揺らしていますよ、花房を。」 「ほんと、まるで寄せては引く波のようですね」

国語辞典には「藤の花が風で波のように揺れ動くこと。《季 春》」と定義してあります。

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ただし、会話はまだ続いたと思います。

「山の神様が里におりてきてくださった証拠です。」

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藤は農業神の依り代とされます。藤を冠する地名、人名の多さがそれを物語ります。その花が揺れるのは、神の依られた証しに他なりません。

: 藤波の、咲き行く見れば、霍公鳥(ほととぎす)、鳴くべき時に、近づきにけり   田辺福麻呂

古代の人々は、藤の花が風で波のように揺れ動くのを豊作の約束とみたのです。

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世屋の里でも、そんな藤波に見守られて苗が健やかに育っています。

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