◇萩の花 咲きたる野辺に ひぐらしの 鳴くなるなへに 秋の風吹く 作者不詳
※ 「~なるなへに」(~しているのと同時に)
目で萩、耳にヒグラシ、肌に風、、、五感で季節の変化をとらえる作者の心には秋の神・豊穣神の到来が見えています(^.^)。
萩は、万葉集で最も多く歌われる植物です。
荒れ地のパイオニア、木質化する茎、刈り取っても新しい芽を出す春、草と木の両方の性質を持っている不思議さ、秋の実りに先立って咲くたくさんの小花、そんなことが理由なのでしょうか。
◇白露を 取らば消(け)ぬべし いざ子ども 露に競(きほ)ひて 萩の遊びせむ 作者不詳
※ 子ども(愛しい人) 遊ぶ(風流を楽しむこと)