丹海バス世屋線につながる日置バス停前。城跡かとおもわせるひときわ目をひく石垣、
高さ5mなんですって。妙円寺の石垣です。1585年に開創された日蓮宗のお寺で、宗内の所化(学生)のための学問寺であった。丹後地域での中核寺です。宗派の権勢を示さねばなりません。
この石積み、滋賀県大津は坂本付近に「穴太」と書いて「あのう」と呼ばれる村があり、そこに優秀な技術を持つ石積み集団がいました。その技術全体を「あのう積み」といわれて、各地の寺院、城郭の石垣造営に招かれました。この石積みも彼らの流れを汲む石積み集団を呼んでなされたということです。 穴太積みは基本的には自然石を積み上げる野面積み、「その極意は“石の声を聞く”のだそうです。つまり、“石の一つひとつが収まるべき所に収まる”ということで石の一つひとつの形状を考慮しながら積んでいくのが穴太積みだ」※と伝えます。 ※www.oumi-castle.net/anou/anoutumi.html
さて、この妙円寺塔頭うらの池を伴う庭園も彼らの仕事なのかもしれません。
余った石で庭も造ってくれ! 「よござんす、して、お題をちょうだいしとうございますが。」 よきにはからえ、 そんな場面を想像します、大きな石垣工事は長期に及びます。長い飯場暮らしで彼らの思いは残した家族、ふるさと近江。 「近江の海琵琶湖を模した池にしとうおもいますが」。 任す! 「かしこまりました。」
そうしてできた池に名付けられたのが「八景園」近江八景にちなんだ名前です。モミジが池に映えます。
世屋へのバス待ちの間に拝見されてはいかがですか。