すり鉢の北西の縁辺、林の中に、小さな祠がみえるでしょ。矢印の下付近。
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秋葉山です。 秋葉山は火除け・火伏せ のご神徳を持つ神様、上世屋は、里の全焼という苦しい経験しているだけに大事にし、春の祭りには屋台を引っ張り上げたというほどです。けれども、普段のお参りになにか特別な唱え言があったのか伝わっていません。
さて、一方海の里・伊根町蒲入。
ここでも大火の経験、安政年間のこと、70戸のうちのこる家五戸だったといいます。それを忘れまいと毎日の秋葉山参りが今も続いているそうです。 その際には「南無秋葉山 霜を柱に 氷を貫※ 雪を壁 雨をぬきづけ 露を屋根」 あびらそんけんそわか あびらそんけんそわか あびらそんけんそわか ! こう唱えたと。里の語り部・泉とく子さんのお話です。※。
霜、氷、雪、雨、露、、皆、いずれも火の天敵。実に具体的で、素敵な呪文じゃないですか(^.^)。
修験者立ちが広めた同じ秋葉信仰、山里の人も同じように「南無秋葉山 霜を柱に 氷を貫 雪を壁 雨をぬきづけ 露を屋根」 あびらそんけんそわか !ととなえられたのでしょう。海の里と山の里とがまた一つつながりました。
9月2日が上世屋の火災記念日、、、この日には秋葉山参りをして唱えてみたいものです。
※「伊根町の民話」から 残部にゆとりがある、無償で分けていただけるとのことです。
※貫(ぬき) 木造建築で柱等の垂直材間に通す水平材。 壁・床下の補強などに使われている。