宮津エコツアー · お婆ちゃんの語り蘇る    民話採集の生音源発見!

お婆ちゃんの語り蘇る    民話採集の生音源発見!

日本放送出版協会「日本の民話21 丹後の昔話」に集録されている京の雪国・上世屋の民話は、藤織りを伝えたお婆ちゃんたちがもう一つ伝えてくださっていた宝物です。

『むかしむかし、おじいさんとオぱあさんがあったげながな。そして、お正月前に宮津へなにか買いにいかんならんで、お正月せんならんで、“いってくるわな”いうて、そのおぱあさんにそういうて、おじいさんかでたんです、宮津へ。そして、この下のほうのお宮さんのあたりまでいったら、びったれがフルでしょうがな、そこに、裸のお地蔵さんが、そこにでんぶらさんとねとっただって、、、「米だし地蔵」 語り手;宮津市上世屋 大江ふさ』

お婆ちゃんたちから採話を試みられたのは超一級の採話者岡節三さんと細見正三郎さん。45年前のことです。

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その採話中の音源テープをこのほど発見、活字にはなったものの消えてしまった地の声の再生に成功しました。

熟練の採話者にかかるとお婆ちゃんたちはまるで蚕の繭のよう。土産ウツクしく懐かしい言葉が糸になって次々と繰り出されます。囲炉裏を囲んで、さぁさ、呑んでください、呑んでもらわんと話がうかびませんわな!どぶさを湯飲みに注ぐ音も聞こえます。

この語り、世屋高原休憩所で聞いていただけます。ご連絡ください。

また、テープのCD化を試みています。ご希望の方はご予約ください。

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全国語り部フェスティバルなるものが丹後の地で催されます。その噂を聞いてテープが出てきてくれたのかもしれません(^.^)。

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ちなみに民話の研究の視点はいろいろありますが、詰まるところ、日本人とはなんぞやということなんだそうです。

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上世屋の民話伝承の興味深いことは、「隣の爺型」ではなく「兄弟話」ガ多いこと。それは、朝鮮半島に多いのだそうです。丹後と大陸との関係を示唆するものではないかと岡、細見両先生。

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