宮津エコツアー · 噛むとシェリ!だから「セリ」

噛むとシェリ!だから「セリ」

雪解けのたんぼの畦を覆う緑。

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セリの群生です。
1つところに「せり」あって互いに「せまり」あって生えているから「せり」せせらぎ付近に茂り合っているから「セリ」。頷ける光景です
セリ,ナズナ,ゴギョウ,ハコベラ,ホトケノザ,、、、と、せりが春の七草のトップバッターに位置づけられています。

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冬場の食生活にかけている「ビタミン、ミネラル  βカロテン  食物繊維等をたっぷり含んでいて待ち焦がれていた食材なのでしょう。また解熱や神経痛、リューマチ、黄疸などに薬効がある成分も含んでいると言います。

万葉集でセリをやり取りした歌を、「www1.ocn.ne.jp/~montana/seri.htm」さんが素敵な訳をつけて紹介してくださっています。

 あかねさす 昼は田賜びてぬばたまの 夜のいとまに摘める芹これ    葛城王      巻20-4455

(「田賜びて」 = 班田使としての仕事をして。 多忙な任務をこなし、夜になってようやく摘んだ芹です。どうぞ。
この葛城王とは後に臣籍に降りた橘諸兄のこと。)

 ますらをと 思へるものを 刀佩きて 可爾波の田居に芹ぞ摘みける    薜妙観命婦   巻20-4456

  (立派な太刀を履いたあなた様が、泥田にはいり私にために芹を摘んでくださったのですね。
ますらをと、背を屈めて芹を摘む不恰好な姿の対比が面白い。)

冬を耐えた体が求める物を含んだ青菜としてセリは「貴重品」だったのでしょう。
噛むとしゃりしゃりと音がするから「せり」ともいいます。確かめにいらっしゃいませんか。

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