宮津エコツアー · 天橋立の千貫松 寄る歳波に耐えて

天橋立の千貫松 寄る歳波に耐えて

 歳を忘れるほど長生きした。名前の由来は千貫匁の価値があるということだ。1726年の「丹後国天橋立之図」に載って居ることから想い起こすと500年は生きたことになる。国宝「天橋立図」の雪舟さんにも見て貰ったことだろう。
 この間、1872年の豪雨で天橋立が約90m切断され、大天橋の水戸ができたこと、阿蘇海で金樽イワシがよく獲れたこと、1907年大正天皇が皇太子の時、ワシのすぐ近くに山陰巡行上陸され、傘松公園に行啓されたこと、多くの文人墨客がワシを眺めながら通ってくれたことなどを想い出す。
 いま、ワシの近くで可憐な花々が、見詰めてくれている。両側の阿蘇海と与謝の海から吹く風は優しく、時にはワシの杖を折らんばかりに荒々らしく吹いてくれるが、天橋立を世界遺産登録しようと頑張ってくれている人々がいることが、余生の楽しみじゃ。
 こんなワシを見に来て下されや! ハハハ・・・

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