宮津エコツアー · 秋の七草・朝貌はアサガオ、キキョウにあらず!?

秋の七草・朝貌はアサガオ、キキョウにあらず!?

「朝顔は 朝露負ひて 咲くといへど 夕影にこそ 咲きまさりけれ」(万葉集詠み人しらず)

IMG_1860アサガオ
アサガオの薄い花弁が夕日に透けて美しいという歌です。さて、この歌が、朝顔=桔梗説、今のアサガオは秋の七草ではないとする根拠の一つにされているようです。しかし、撮影の時刻12時45分。夕刻とはいいませんが、午後、日の傾こうとする時間です。10月も半ばになり涼しくなると一日中咲いているものです。

いっぽうキキョウは、必ずしも「朝露負ひて咲く」と言うものでもなく、また、同じ花が数日咲いています。もう一つ、アサガオは奈良時代には日本には渡来していなかったという説もあります。これとても、文献に無いといたったことが根拠です、しかし、種は強力な下剤作用を持つ成分を含んでいるといいます。記録には無くても、渡来人が薬として携えてきていた可能性は否定出来ないじゃないですか。

DSCF1602あさがお

「秋の野に 咲きたる花を 指折りかき数ふれば七種の花
萩の花 尾花葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」
と選定なさったのは山上憶良さんですが、萩から始まり、アサガオで終わるこの順番、おくらさんほどの方、単なる音数合わせやアトランダムでは無いはず。なにか意味がある、自分の好きなものの順番にしたとか。咲く順番と考えれば、8月9月10月秋3ヶ月のうち、藤袴や朝貌は10月の花といってもいいではないですか。アサガオが美しいのは10月、キキョウは10月には終わっています。そういう意味では、朝貌はアサガオ、キキョウにあらず!といいたいいう気持ちがあります。

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