宮津エコツアー · 「蛙」と「躑躅」

「蛙」と「躑躅」

「虫偏に土・土っ、なんて読む漢字やねん?」

ギャラリーの看板をご覧になっておっしゃるのです。

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え?

「わし、漢字によわいねん!」

正直なかたです、か・え・る!とこたえました、

「そうかぁこれ、かえるとよむんかぁ!」

、、、、よめなくったって恥ずかしいことでもなんでもないんです、というより感動したんです、というのは、かれ、某有名私立大の理工学部卒某建設会社で高速道路関係の技術者として仕事をして全うしたというキャリアだったからです、ひょっとして、そういう大規模土木工事には「蛙」は目にはいらなかったのかもしれない、この工事が蛙の住処をどれだけ破壊しているかそんなことを考えていたら仕事にならないじゃないですか、カエルがブルドーザーの前に立ちはだかって、「やめろー止めろー、やるならわしをひいてからにしろぉ」と叫んだらどうするかなんて想像することは職業柄許されないこと。その純粋さに感動したんです。

「カエルって虫かぁ!」

さて、漢字表記でいうなら、読めないことが多いのは「躑躅」も。ドクロか?いいえ、どくろは髑髏。そうか、で?「つつじ」。え!ツツジって花やで、植物やで、なんで「足」偏なの?

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花の紅さがあまりにも引き付けて、足が止められるからというんです!
躑躅を音読みするとテキチョク。「躑」、テキの意味はしゃが-む、「躅」、チョクの意味は足踏みする。目を引くので、、、足を止め、しゃがみこむ
いうのです。
それは本当かもしれません。林誠司さんが 俳句オデッセイで、蕪村さんがそうだと例句を挙げてらっしゃいます。
「近道へ 出てうれし 野の  躑躅かな」
嬉野という地名ではなく、野に咲いているツツジにあったことを「うれし」といっいてるのだと。一般に俳句では悲しいだのうれしいだのと直接的な感情表現はしないのです、それを敢えてしているところに蕪村さんの受けた感動の強さがあるというわけです。

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また、その命名者はひょっとして「アゲハチョウ」かもしれません。
この蜜は大変に美味しいのです、赤い花色に引き寄せられてやってくるのです。この花に寄るのは人も。ヤマツツジは昔から可食花なのです、彼女が一番恐れたのは人間かもしれません。飢饉のときなどさしあたりそうです。

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(上 ビオ・ラビットさんにて)

それを飽食の今は「・ヤマツツジを食べる。・ヤマツツジの花びらを食べる。・歯触りや甘酸っぱい味などを体験することができる」こんなことを「公益財団 日本科学協会」が、 原体験教育研究会の試みとして科学実験データベース に掲載しているのです。このことに感動しました(⌒∇⌒)

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