宮津エコツアー · あかねの丘で

あかねの丘で

2012/05/22
あかねの丘に繁茂している茨やくずススキイタドリなどを刈ろうとしたら、草刈り機の刃先に見覚えのあるツル。1カ所から四本、輪生する枝の先にハート型の葉。こんなところにも!目をこらして見ると、あちこちに。


多年草ですから、同じ場所に再生するということは当たり前、ですが、明らかに生育範囲は広がっています。少し遠慮してやってくれと、頼んでおいたので、譲ってくれたのでしょうか。勢いよく、丈夫そうなツルを他の草に互して伸ばしています。あかねさす野守はみずや、、その秘密を今に伝える草だと思えば、もうすこし応援したい気がします。

ところで、あかねのおもしろいところ、もう一つ。一見、四枚輪生の葉の出方。実際は対生。もう一組は、托葉が変化したもの。偽輪生と言うんだそうです。ややこしいですが、実物を前に、ああだこうだと言えば納得できる違いがあります。
さて、草刈り中、カメラを持った人が丘の前から、降りてこられました。ウスバシロチョウがまつわりつくほどに群舞してしています。「チョウですか」。声をかけてみました。大阪から来られたということ。


一緒にチョウを見ながら質問しました。「自然界でこんなにのんびり飛ぶことが許されるのですかね」。鳥が食べないんです、ムラサキケマンなどを食べて毒をためているので。もう少し、聞いてみました、「どんな毒なんですか。」臭い、かいでみますか、と足下のムラサキケマンをちぎって近づけてくれた。「くさー!」ぜったいたべちゃいけませんよ、心臓麻痺をおこすぐらいだから。なかなかの愛好家でした。


心臓麻痺で家族を失った鳥の家族がいるらしく、家訓としてこいつは食べちゃいけないやつだと伝えているらしいこと、鳥に食べられた悲しさから、人体実験しながら必死で身を守る方法を考えた親の愛など考えさせられました。

 

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