2012/06/19
喫茶「コーストライン」の宮津湾に向いて開いた窓際に、アジサイが生けてあって、その花越しに、低く雲のかかった栗田半島、そのアジサイは、青と赤の二色が一つの瓶に差してありました。
世屋高原休憩所にも、アジサイを植えました。
目を閉じました。
「花のリトマス紙といわれてるんやね」、
「土のpH、酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」
「酸性だと溶けたり溶けなかったりするものが関係してるんだって」
「おうちのアジサイは何色?」
「赤なんやわ」
「根元にミョウバンやってみなはれ、青になりまっせ」
「家は青なんやけど」
「お酒飲ましてあげたら」
「冷や奴にのったりしてるときれいね」
「それ、食べたらあかんで、アジサイには毒があるんや」
「あじさいってどんな字書く?」
「紫陽花」
「中国では別の花(ライラック?)なんだって、そういうことってあるやろ、たとえばアユも鮎ナマズも鮎。」
「そうなの、梅雨の頃のものなのに何で太陽で、藍色なのに何で紫かとおもってた。で、“あじさい”ってどう書くの?」
「安治佐為能 夜敝佐久其等久 夜都与尓乎
伊麻世和我勢故 美都々思努波牟
( あじさいの八重咲く如く、弥つ代にを、いませわが背子、見つつしのはぬ)
安治佐為 」
「どうしてあじさいなの?」
「花の色を藍色といったろ、藍色の花の集まり」
・・・・目を開けると、大型の巡視艇がゆっくりと港の方向に進んでいきました。