宮津エコツアー · 『世屋のメタセコイア!』 2012.3/21

『世屋のメタセコイア!』 2012.3/21

 山は更新しないでおけばブナ林になります。更新すれば、ウリハダカエデ、しで、コナラなどの広葉樹林が再生します。世屋の山に林業として、入っておられるのはおもに二つの業者さん。山を買っては切り出し、どちらも紙の材料になるチップにするということです。そのHさんとお話したときに、学校の「メタセコイヤ」が話題になりました。
気候に合うのか、雪にも負けずに成長を続けています。大きい!しかも、黄葉するわ 落葉はするわ という針葉樹らしくない針葉樹。イチョウの巨木がグランドにはありましたが、落雷のため燃えてしまいました。 今では、サクラを押しのけてしまって 一番に目につくのです。

雪の中のメタセコイアとおばあさん
 話したとはいっても、それほどの知識もないものですから、・・・・植えられた経緯 誰がうえたもんか、こうなるとは思ってなかっただろう! どこまで大きくなるもんだか、、、舞鶴にもあちこちの公園にもあるようだが、風を受けて根が浮いたら 建物もおこさないか 怖いほどだ。メタセコイヤの利用価値! 材木には向かない チップの材料だな、・・・・等、うわべをなでるぐらいの話でした。
しかし、上世屋を訪れらたお客さんには、休憩所の巨木に触れないではいられない、あらためて、しげしげと向き合って組み立てておく必要を感じさせられたのは、「成果」です。
 ということで、お客さんを想定してのメタセコイア話を一席。
『 メタセコイア! メタってめたほりっくとかいうでしょ めたっていうのは、接頭語。
メタを取ったら なんになります、「 セコイア」、セコイアの話からしましょう、 これ、人の名前なんですって。 シクウォイア。 チェロキーインディアンにそういう名のなんでもインディアンの言葉、文字として残らなかった、アイヌのユーカラと同じですよ、それを文字に表したというとても賢い方です。シクウォイアが、セコイア。分かります?!
セコイアは、トーテムポールにした木。祈りの木ですから、圧倒的な感動を与えなければならないでしょ、その点でいえば、このセコイアはそんじょそこらの比ではない、
まず、 樹高。平均的な大きさは樹高80メートル、これは世界一。胸高直径は5メートル。樹齢も長い。400年から1300年ほどで、2200年のものも知られている。
さらに、丈夫。驚くべきは、樹皮の厚さ。なん30センチにも及ぶということです。この厚みがなんの役目をするかというと、シェルター!木にとって一番怖いのは山火事。その際にも木の内部を守るんですって、この木の皮が。いったことないんですが、 カリフォルニア州レッドウッド国立公園という公園がある。このレッドウッド、赤い木というのが、セコイア。それは、タンニンの色。柿渋ですよね、これがまた、病原菌や白蟻の侵入を拒むというのです。数千年を生き抜く智恵を持った生命力の象徴のような木なんです。
レッドウッドがイギリスでの名。直訳すると赤樹!そのもの過ぎる!ニュアンスを生かして訳しましょうというので日本名は、『あけぼの曙杉』。曙色のような材。イギリス人はレッドウッドとし、それを曙色とした日本人の色彩感の豊かさ。メタ(meta-)とは、ギリシャ語で、「高次な-」「超-」「-を含んだ」「-の後ろの」等の意味の接頭語。そのセコイアにメタをつけてもらって立っているのが、このメタセコイア。まだ四、五十年。ほんの赤ちゃん、これから数千年の歳月を生きて、樹高80m、胸高直径5mの巨木になるのでしょうか。』

■ メタセコイアの歴史 ~ウィキペディァより~
日本各地の新生代第三紀層に化石が見られ、発見者は三木茂博士。1939年に日本の関西地方の第三紀層で。植物遺体が、常緑種のセコイアに似た落葉種だったので、『メタセコイア』と命名した。当初、「化石」として発見されたために絶滅した種とされていたが、1945年に中国四川省(現在は湖北省利川市)の「水杉(スイサ)」が同種とされ、現存することが確認されたことから「生きている化石」と呼ばれることも多い。その後、1949年に国と皇室がそれぞれメタセコイアの挿し木と種子を譲り受け、全国各地の公園、並木道、校庭などに植えられている。愛媛県伊予市の市の木に、滋賀県高島市のメタセコイア並木は日本紅葉の名所100選の選定されている。

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