宮津エコツアー · 梅の花の色

梅の花の色

京都府景観資産をみながらトロンボーンを吹き、春を歓迎するカエルたち。

IMG_1753

いよいよ、彼らのシーズンです。

さて、  「春されば まづ咲くやどの 梅の花 ひとり見つつや 春日暮らさむ」 とは山上憶良さん。ところで、この歌の梅は紅白どちらの色の花なのでしょうか。憶良さん、「まづ咲くやどの 紅い梅」「まづ咲くやどの 白い梅 」とかにしておいてくれたらよかったのに。まさか、後世に自分の歌の花の色が問題になるとは予想だにされることではなかったのしょうけれど。
もっとも、「梅は三毒を絶つ」つまり食べ物の毒、血液の毒、水の毒を抑える効果を持つとされる梅干しは兵士が携帯したものといいます。梅は兵器として中国から移入されたのでしょう。ですから花の色を楽しむというのは二の次のことだったのでしょう。時は戦世。優れた官僚だったおくらさんの頭の中には、別の思いか゛巡っていたのかも。
一方、こちらの方ははっきりしています。
木の花は!と清少納言さんが「枕草子第37段」であげた早春から春にかけて木に咲く花たち。トップバッターの梅については、「こきもうすきも紅梅」と彼女の立場は明確。多少うすめでも「紅梅派」。よほど冬の寒さには懲りたということなのかも知れません。冬に引導を渡すのは白より紅ということなのでしょう(^.^)。いずれにしても、戦世を離れて純粋に季節を楽しんでいらっしゃいます。ちなみに、春の木の花、「桜 藤 橘 梨 楝(あふち)の花」と論評が展開されていますよ。

このページのトップへ