モクレンや 白い花火を 空に揚げ 世屋野蕪村
花はええですなぁ、、、
米も作らんなんし、イモも植えんなんけど、、花をみとったらどういうんか、元気が湧いてくるんですで、、、とてるみさん。
それは彼女の口癖。
田圃仕事は花暦。花に促され花に癒やされて、花との長い深いつきあいを感じさせる口癖です。
枝の先の芽を、葉にしたり花にしたりするのはフロリゲンというホルモンの働きで、そのホルモンを受け取った芽が花になる、そして、気温や日照時間を見計らいながら開花していくんですってね。
春咲く花は、一度寒さを経験し、日差しが長くなってくると同時に開花への準備を始めます。
山の林には、ダンコウバイ。
クスノキ科クロモジ属で、葉っぱの形がスプーンのように丸かったり、フォークのように割れていたりというおもしろい特徴を持っています。
多くはなく、府県によってはRDB指定。
田圃には、タネツケバナ。
さて、「たねつけ」。この部分は時期によって二つ違う意味で理解されるというおもしろい草です。
早春の花の時期には、「種漬け花」。稲の種籾を水に漬けて選別することを行う時期の目安花。
もう一つは、花が終わって種が出来、その種を飛ばす時期。鞘がねじれて勢いよくはじき飛ばす様子を見立てたのが、「種付け馬」。
この草も、サラダや汁の実に可。また、尿道や膀胱の炎症などに種も含めて薬効がある薬草ということです。