凄すぎ!
(上 網野から木津への峠付近)
九州、四国、本州、北海道、合わせて「日本」一周、その距離およそ12000km。それを改良リヤカー引いてゴミ拾いながら旅を続けている、というのです。
確かに、リヤカーにはポリ容器やゴミ袋が満載。単純に一日8時間、3~4km/hで計算すれば、350日を要する旅。
不法投棄のゴミ、少なくなったとは感じます、しかし、止りません。
この間回収する、どれだけの量になるのでしょうか。
これらのゴミ、回収されねば、川を経由し海洋にでていきます、
(↑ 網野 八丁浜)
そして海の生態系を破壊し、ひいては人間に影響を及ぼします。
(上 木津 橘物産)
その行為の結果に思いが及ばない無責任さ、そのことに怒りの言葉をぶつけることは容易いです。しかし、大量生産、使い捨て、大量破壊で動かす社会のシステムを作ったのは、私たち。それを担うことの大変さを教えきれなかった罪は我にあり、人を責めず、わが罪となす、、、、なかなかできることではありません。
男性の足元を見ると、「ワラジ」の現代版。いかなる動機か存じませんが、この歩み、試み、これが後ろから追い越す車などに、「マナー」だけでなく、現代の生活スタイルについて何かしら考えさせずにはいないでしょう。
まもなく、完歩だそうです。
戦後の国鉄の職員さんだった浜口國男さんの詩を思い出しました。
『便所掃除
扉をあけます
頭のしんまでくさくなります
まともに見ることが出来ません
神経までしびれる悲しいよごしかたです
澄んだ夜明けの空気もくさくします
掃除がいっぺんにいやになります
むかつくようなババ糞がかけてあります
どうして落着いてしてくれないのでしょう
けつの穴でも曲がっているのでしょう
それともよっぽどあわてたのでしょう
おこったところで美しくなりません
美しくするのが僕らの務めです
美しい世の中も こんな処から出発するのでしょう
くちびるを噛みしめ 戸のさんに足をかけます
静かに水を流します
ババ糞におそるおそる箒をあてます
ポトン ポトン 便壺に落ちます
ガス弾が 鼻の頭で破裂したほど 苦しい空気が発散します
落とすたびに糞がはね上がって弱ります
かわいた糞はなかなかとれません
たわしに砂をつけます
手を突き入れて磨きます
汚水が顔にかかります
くちびるにもつきます
そんな事にかまっていられません
ゴリゴリ美しくするのが目的です
その手でエロ文 ぬりつけた糞も落とします
大きな性器も落とします
朝風が壺から顔をなぜ上げます
心も糞になれて来ます
水を流します
心に しみた臭みを流すほど 流します
雑巾でふきます
キンカクシのうらまで丁寧にふきます
社会悪をふきとる思いで力いっぱいふきます
もう一度水をかけます
雑巾で仕上げをいたします
クレゾール液をまきます
白い乳液から新鮮な一瞬が流れます
静かな うれしい気持ちですわってみます
朝の光が便器に反射します
クレゾール液が 糞壺の中から七色の光で照らします
便所を美しくする娘は
美しい子供をうむ といった母を思い出します
僕は男です
美しい妻に会えるかも知れません』
この日本列島清め旅、現代の『便所掃除』なのかもしれません、その価値、伊能忠敬の測量旅に勝るとも劣らず!「あっぱれ」の連発ものだと、見送りました。
今日は、どの辺りを浄めてらっしゃるのでしょうか。