2012/07/11
夏は、豊かな実りの約束。11日、バッサカの棚田付近に到達した合歓の花が、世屋姫神社に夏を運んできたことを報告しています。
畦道には、ヤブカンゾウが、里に登っていかれる夏の使者合歓のご一行の露払いをする松明のように咲き始めました。
美しく咲く合歓の花は、平和を祈る優しい志のようです。そんな合歓の花にまつわる話があります。
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(blog.goo.ne.jp/silvergrass/…/c7d25dad85cf14dbfa2e5ddf15b3aeda さんより)。
巫女の娘が 菜の花色の蝶を見て、
初めて合歓木に花を咲かせることに成功し、
嬉しくて
沢山の合歓木に花を咲かせるんだ
けど、ある日
隣国に
故郷と合歓木の丘が焼き尽くされて、
絶望のなか
一人で
巫女の力を使い、丘を再生させる話。
最後に
いつも日向ぼっこしていた秘密の岩に行って、
岩を抱くように生える大きな合歓木を
残りの命 全部使って再生させ、
再び咲いた合歓の花と、その白桃の香りに包まれ、
菜の花色の蝶を見ながら、
美しい走馬灯に 涙を流して 死ぬんだ。
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「合歓木の巫女」というお話です。
「故郷と合歓木の丘」を「焼き尽く」したのは、「隣国」とは限りません。私たちの内にも「隣国」はいます。木子の森をめくったのはその「隣国」ではなかったでしょうか。当たり前の生き物植物を「希少種」にしてしまったのも、その「隣国」。
世屋の里で今、みんながやろうとしていることは、この巫女の娘がやろうとしたことと同じ、「岩を抱くように生える大きな合歓木を再生させ、再び花咲かせる」ようなことなんだと思います。しかも、この話と違うところは、巫女の娘は一人ではないこと。たくさんの「娘」ががんばっていること!