■ 雲井より 流れ落ちける 花の滝 世屋野蕪村 ※雲井 雲 のある場所。雲のたなびいている所。大空
緑を深める野山は藤にあふれる季節です。その藤たちを、色・形・サイズ・木との関係・ロケーションという審査項目でふじのなかの藤コンテストしたら、総合的におそらくトップなのはこれ!
野間の谷で出会いました。
ロケーション 野間渓流の淵の傍らに生育する。
木との関係 ケヤキ
サイズ 高さ約15mのケヤキに巻きあがる
形 花房が木の頂から川面まで、滝のように咲きさがる
色 やや薄め
総合 川面に映る姿を自ら楽しんでいるようでもあり渓流に紫色の水が流れ落ちいているようでもあり、ケヤキの新緑と水と花の色がよく大きなスケールがすばらしい。
■世の常の 色とも見えず 雲井まで 立ちのぼりける 藤波の花 と源氏物語・宿り木
やっかいな物に巻き付かれたもんだ、つきあいたくないなぁぶつぶついうのが聞こえるものですが、このケヤキは、まあつきあっていくか、ファッションとして楽しんでいるようです。
ケヤキが伸びるかぎり成長を続けるこの花の滝、目が離せません。
ちなみに漢字・藤は「つるが上によじ登る草」というイメージで成り立っていて、音の「ふじ」という音については「なぜ「ふじさん」と呼び、「富士山」と書くようになったのか、謎のベールに包まれている。謎解きの本だけでも数多く出版されていて、定説はない。まず、なぜ「ふじ」と発音するのか。アイヌ語で火の山を指す「ふんち」「ぷし」、朝鮮語で火を意味する「ぷっと」「ぷる」、マレー語の素晴らしいを指す「ぷし」、古代日本語で斜面や垂れ下がりを指す「ふじ」、おわんを伏せる「ふせ」など、様々な説が出されている。」と山梨日日新聞社の「富士山」名前の由来 。
花のふじはそのなかのマレー語、古代日本語由来なのかもしれません。