宮津エコツアー · 世屋の里・よもやま話~観音様が教えてくれた藤布~

世屋の里・よもやま話~観音様が教えてくれた藤布~

2013/02/06
世屋の里は藤織りの里。この藤織りは衣類に、生活用具に、役立ち、現金収入として暮らしを支えてくれました。この重宝な藤織りを伝えてくれたのはだれか、語り伝えられていることがあります
「おためさん」こと光野ためさんが語ります。


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冬は、男衆は青年団に、女は村中藤織りをしましただが。女は、ぶげんしゃのもん以外は、年中ちりめん屋やグンゼ製糸へ出稼ぎに行くか、のこっとったら百姓だでなああ。ほれで、一冬に五反から一〇反、小幅もんを織って、税金払えるほどだった。

それを宮津の畳屋が買いにきて、たたみ野縁に使ったんだ。強いもんで、いっぺんしといたら、一代きれんもんだった。
藤織りをどうで上世屋でやるようになったゆうのは、昔の大シデの跡がありますが、そこに坊屋敷があった。そこに灯りがさしとるでいってみたら、坊さんがおんなって、木の皮をむいて、反にして着とんなった。

(↑ 1980年ころ 撮影 川北亮司さん)

何にも着るもんがのうてこまっとったら、観音さんが夢見せとくれて、藤を反にして着ることを教えてくれた、ゆうことだで。

(1975 世屋上小学校 育友会誌から)

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合力の家の藤織りのれんにほほえんでいるお婆ちゃんがおためさん。

藤布を着る人には、世屋観音様のご加護があります(^.^)

 

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