タンポポレポート
2012,4,18
タンポポに覆われてバターを塗りつけたように見える田圃の畔を見ながら、mさん。
「しろいたんぽぽは、どこにありましたっけ!」
「?!」
あそことあそことあそこ、いずれも京丹後市の地名を答えながら、頭の中では、そういえば、分布が限定的やね。上世屋ではまず見たことがないし、、、そんな疑問に答えかねていました。
17日、日置を直進し、長江、伊根方面に向かいました。大阪の写真クラブの撮影ポイントの見当を、せやの里以外にもつけておく必要があったからです。
折から、沿道のお寺、学校、集会所、およそ公共の場所には桜が満開です、いささか食傷気味に走っていると、呼び止める木がありました。長江の公会堂前の桜です。木そのものがどうどうとしていて、建物と風景と花のそれぞれの関係に緊張感があります。
まず、ここを登録、とアングルをさぐっていると、わたしここここと呼ぶものがあるじゃないですか。しろばなタンポポ。彼女は伊根分校の周りなど伊根の各地にもいました。けっこうたくさん咲いています。そのそばに咲いている西洋タンポポと比べると、大柄。少なくともこのあたりの分布は限定的、しかもそのサイズ、これはもう解決しておかなければなりません。
以下、タンポポレポート
まずしろばなタンポポについて。
①分布
在来種であり、本州関東以西、四国、九州に分布し、西の方ほど多い。地球温暖化の影響により分布域を北へ拡大しているといわれている。
②大きさと生育場所
シロバナタンポポはカンサイタンポポに比べて大型で背丈が高く、葉が立つ傾向があるので、ある程度の草丈の場所でも生育ができる。もちろん荒れ地にも生育する。
次ぎに セイヨウタンポポと日本古来のタンポポの関係
「セイヨウタンポポが日本古来のタンポポを駆逐してしまった」と言うのは正確ではない。在来種は外来種に比べ、開花時期が春の短い期間に限られ、種の数も少ない。また、在来種は概ね茎の高さが外来種に比べ低いため、生育場所がより限定される。一方、セイヨウタンポポは在来種よりも生育可能場所が多く、かつ繁殖力が高いが、その反面で多くの在来種よりも低温に弱く、初春から初夏にかけての寒暖差が激しい条件下では生育できない場合も多い。セイヨウタンポポの個体数が多いために相対的に在来種の割合が減っただけで、在来種も一定の個数で存在している。
さらに、 その雑草魂の秘密
撹乱の頻発する、他の植物が生きていけないような厳しい環境下で生えていることが多い。それは、成長点が地面近くに位置するロゼット型の生育型で、茎が非常に短く葉が水平に広がっている。このため、表面の花や茎を刈っても容易に再び生え始めることができる。根は長く、50センチ以上、最大で1メートル程度まで伸びる個体も珍しくない。
最後に、語源。
日本は蕾の形から鼓を連想し、「タン・ポ・ポ」という擬音語が定着した。一方ヨーロッパでは葉っぱの形にライオンの歯を連想し名前をつけている。
たんぽぽ前線、これからせやを登ってきます。 10日ごろ瀬戸内地方、20日ごろ東海地方、 北陸地方は25日ごろと言うのが、2011年の記録。せやに到達するのは、25日を過ぎるのでしょう。
タンポポネタも準備しておかなくては!(ね、mさん!)