2012,5,19
音楽とパンと喫茶のお店、コピンヌは春を楽しむ会で、ハープギターを演奏してくださった安田守彦さんのお店です。そこに、5月から蝶の写真が五点、展示されています。撮影のテーマは光の中の蝶なのでしょうか。触れてくれと言わんばかりの色で人の魂を、吸い取るように美しいです。私も我を忘れそうになります、この年になりましたので、かろうじて踏ん張れますけれど!
それにしても、ですよ、蝶達は、なぜこんなにも美しく装うのでしょう。・・・・蝶の美と人間、ここの奥義は、Sさんに解説お願いするしかないでしょう。よろしく!
ところで、おもしろいことを調べた人があります。万葉集!そこに、蝶を歌ったものがあるかどうか。さて、答えは、!一首もないんだそうです。万葉人は、歌に植物を取り入れました。植物を見ていればそこには美しい蝶が飛んできたはずなのです。その美しさに心情を託した歌があってもいいではありませんか。不思議です。ここは、庄司先生の世界でしょうか。
(ついでに調べてみました)とんぼを歌った歌はあるそうです。
「あきづ羽の 袖振る妹を 玉くしげ 奥に思ふを 見たまへ我が君」
(湯原王 万葉集 巻三 三七六)「あきづ羽の」のあきづがとんぼのことです。
(皆さん、よくご覧ください、とんぼの羽のような透き通った衣の袖を翻して踊りを舞っているあの人を、私が心の奥底から思っているあの人を、)
同じ羽でも、、蜻蛉の羽の透明さに昔の人は興味を持ったというところでしょうか。
ちなみに、古今和歌集には
「 散りぬれば のちはあくたに なる花を 思ひ知らずも 惑ふてふかな」
(散ってしまえばその後はゴミとなることも知らず、それに惑わされている蝶の姿よ)、 と、僧正遍照さんが読んでいらっしゃる歌があるそうです。
もう一つ、蝶は昆虫の仲間ですので漢字表記では、、当然ながら、虫偏。「蝶」。ハエ、ハチ、バッタ、トンボ、セミなども、それぞれ蠅 蜂 蝗 蜻蛉 蟬。さてここでも、蝶は変わりものです。蝶以外は、和語、訓読みするのに対して、チョウだけが音読みなのです。しいて、ルビをふるとすれば、「かはひらこ」とか、「ひむし」なんだそうです。
モンシロチョウが群がるキャベツ畑を通るとき、「かわひらこ」が飛んでいる!とガイドすると、うけるかも!!ところで、イギリスなどには、モンキチョウしかいないのですかね。butterfly の語源は butter(バター)+fly(飛ぶ昆虫)だとかモンキチョウをみたら、バターが飛んでる!。
そうそう、17日、丘の前でウスバシロチョウを見ました。大雪でしたが、卵で越冬し、ムラサキケマン、ヤマエンゴサクなどを食べて、ようやく空に舞いました。発生は、年一回。5-6月頃(寒冷地では7-8月頃)に発生します。白く、黒い斑紋がある半透明な羽が特徴です。シロチョウと言いますが、アゲハチョウの仲間です。
世屋の里の草原には、たくさんのムラサキケマン、ヤマエンゴサクが生育しています。今後、たくさんの発生し世屋の里を舞います。北方系のチョウのため、西日本での分布域は多くありません。ウスバシロチョウ、世屋エコツーの大切な仲間です。ぜひ見に来てください。