全国各地から届けられるアジサイ名所の花便り。
丹後でも梅雨の季節のうっとうしさを癒すように、先の見えないコロナ禍の不安を励ますように咲いています。
京丹後市大宮町出会いの踏切のアジサイ。
天橋立、溝尻付近のアジサイ。
大宮町五十河、小町公園のアジサイ。
与謝野町岩滝の阿蘇海臨海公園のアジサイ。
さて、これらの様子を見ながら、不思議に思うのは、いまどき、シカやイノシシ対策無しで里山は成り立たないのに狭苦しい電気柵やメッシュ柵で囲まれるのはご免だと言わんばかりに のびのびと咲いていること。
弥栄町野中の堂々としたアジサイ。
スイス村では、アジサイはロードフラワーです。
シカにしてみたら、葉も柔らかそうで、カラフルな花は美味しそうにみえるのではないですか。いかにもどうぞ食べてくださいとさらけだしているのに、シカが手を出した様子が見られないのです。
なぜ?
ここは、シカに直撃取材です、
その秘密を尋ねてみたところ、確かに食わない、あれはあかん、毒があるといって、富山大学和漢医薬学総合研究所の数馬恒平先生紺野勝弘先生が、 厚生労働省のプロファイルに書いてらっしゃる「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ」という記事を読め!と教えてくれました。
それを見てみると、こんなことが書いてありました。「1920年にアメリカで馬および牛のアジサイ中毒の報告があります 。これによれば 、動物は下痢 、体温上昇 、呼吸数および心拍数の増加 、骨格筋の強い収縮などがみられ 、山羊のように足を突っ張って飛び上がったりしました」
なるほど、、、そういうことがあったのですね、
チョウやカエルが毒を持って身を守っている訳ですから、アジサイが毒をもって身を守っていることは納得できます。うすばしろチョウはもたもたと飛ぶチョウです。けれども鳥は襲いません。うすは白チョウはヶマン草などケシ科植物由来の毒を身に溜めているからです。アジサイは日本原産のエゾアジサイが元、改良されてジャイアンな姿になっていますが、原産のニホンアジサイは可憐なか弱い植物です、ライオンとネズミくらいの違いがあります。ネズミ時代のニホンアジサイが身につけた知恵なのかもしれません。
ところが、被害を受けている名所もある、近くの玄武洞などでもそうだといいますから、話は単純ではありません、
どうも、数ある鹿の中には、その「中毒感」がいいとかいう変なやつが生まれているのかもしれません。あるいは、シカ自身の本能が、外敵に襲われないように、「毒」を体にため込もうと試みているのかも、、、。
(↑ 弥栄町舟木 那具神社のアジサイ)
自然の行うことは人知を越えていますので単純に納得することは出来ませんが、丹後に、アジサイ毒に中ってらりる感を楽しもうなどという変なシカの侵入していないことを願うばかりです。また、漢方では、アジサイそのものが八仙花(はちせんか)と呼ばれる生薬で、抗マラリア剤とされるそうですから、こんなコロナ禍ですので、新型コロナウィルスに効くかもしれないと、期待をしてしまいます。