2012/07/03
春秋の七草はあります。なぜ夏の七草が無いのか、不思議に思ったことがあります。3,4,5月が春。9,10,11月が秋その間の6,7,8月を夏とすればその期間に咲く花は七つぐらいはあるだろう!作ってみせよう夏の草七選!と考えたのが、浅はか。結局投げました。無いわけでは無いですよ、
笹ユリ、ドクダミ、うつぼぐさ、アザミ、しろつめぐさ、ユキノシタ、トキソウ、カキラン、ヤブカンゾウ。しかし、何か、統一感、大衆性に欠ける気がするのです。
満場一致になるのは、アザミとウツボ草くらい、でしょうか!
同じような疑問を持って試みをされた方なのでしょうか、そんな疑問を持った人の質問に栃木県立図書館が答えておられるのを見つけました。
以下そのQ&A。
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Q 「夏の七草」があると聞いたのだが、どのようなものか。
A 春の七草,秋の七草ほど有名ではありませんが、確かに「夏の七草」が存在します。
いくつかのパターンがあり、当館で確実に由来まで確認できたものは次のものです。
1.アカザ 2.イノコズチ 3.ヒユ 4.スベリヒユ
5.シロツメクサ 6.ヒメジョオン 7.ツユクサ
これは第二次世界大戦中、日本学術振興会学術部・野生植物活用研究小委員会が選定した夏の七草です。
選定の由来について、『私の植物散歩』(木村陽二郎/著 筑摩書房 1987)には次の記載があります。
「(前略)第二次世界大戦も終わりに近づいた昭和二十年六月二十日発行の『週報』(四四七・八号)に「新選・夏の七草」というタイトルで、はじめて夏の七草が発表されている。(中略)
「夏の七草」というのも風流なものではなく、アカザ、イノコズチ、ヒユ、スベリヒユ、シロツメクサ、ヒメジョオン、ツユクサといった、焼跡にもたくましく生える食べられる植物があげられていて、とても現在はやりの山菜などという楽しいものではない。 食糧が極度に不足し、空襲の合間を縫っては食物の買い出しに苦労していた頃である。(後略)」
www.lib.pref.tochigi.jp/reference_ex/allr/r072.htm
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戦時の七草、 焼け跡の七草、あの夏の思い出なら、この「夏の七草」、春と秋の間に割り込ませなければならないと思いました。