2012/08/02
石造りの橋が世屋川の深い谷に、美しいアーチをかけている。
下側橋。現在宮津に残る石作りアーチ六橋の一つ。
明治19 ~大正後半の完成とされる。時は「新しい物流」時代。幅の狭い丈夫ではない木橋から、幅の広い堅牢な橋を求めた。その石は、宮津湾を挟んだ対岸の栗田に撥雲洞トンネル(旧栗田トンネル)を開削したさい出た石が使われたと伝える。
このトンネルの余材として出た石が大手橋の掛け替えなどにいかされ、新しい交通時代をひらいたのだ。
アーチ橋は谷に車輪を半分にしたような木枠をつくり、その上に石をのせていく工法だという。石を積み終わったら、その枠を外すのだ。
ブナ林の水はこの橋をくぐり海に行く。
夏はここで松尾の子供たちが、水浴びをした。