さながらスフィンクスのような世屋のクズ、どっとこどっとこ走り出しそう(^.^)
(↑ 世屋高原休憩所 グランド上)
「我が宿の、葛葉(くずは)日に異(け)に、色づきぬ、来まさぬ君は、何心ぞも」 作者不詳
葛の葉が日に日に色づいて来ましたのに、あなたはどうしていらしてくださらないの!とつのる思いを詠います。
クズはそんなつのる思いを喩えるのにちょうどの植物。
また、このクズからも繊維を取り、衣服を織りました、いわゆる「クズ布」。
「大刀の後(しり)、鞘に入野に、葛引く我妹(わぎも)、真袖(まそで)もち、着せてむとかも、夏草刈るも」 大伴家持
(入野で葛を引いている妻は、その葛で作った着物を私に両手で着せてくれようと思っているのでしょうか。)
ところで、葛も藤も伸びる力、そして布の材料、ともに優れた有用樹、藤は、実生で6月、1日12cm以上、一年で10m。クズは一年で20mという観察記録があるそうです。この藤と葛と戦ったらどうなるのかしら!「竜虎葛藤」という四文字熟語はここから生まれました、、、ほんとですよ、(`ヘ´)
ウラギンシジミは、フジもクズも食草にします。藤棚で涼んでいれば遭うことが出来ます。