夕暮れの野田川。
この上流でサケの産卵がビデオ撮影されたというじゃありませんか。
サケは日本海から若狭湾、若狭湾から宮津湾、宮津湾から阿蘇海、そして阿蘇海からこの川に入り、さらに遡って産卵したのです。
サケは地磁気や海流で大まかな方向を決めるものの、近くまで来たとき、旅だった出口を決めるのは、「匂い」の記憶なんだそうです。千年、万年の単位で続くふるさとの香りをサケは記憶しているのだとしたら、自然の奥深さに感動をあらたに為ざるを得ません。自然は守らなくてはいけないとあらためて思うじゃないですか。
サケのDNAに刻まれたそんな芳香が感じられるような日暮れでした。