年末から荒れていた海がおさまって、今年初めてのカニの競り。

まずメスのカニ、こっぺから。トロ箱売りだ、六十匹は入っている。

次に、雄のカニ、いわゆるマツバガニ。

カニ漁場に近い間人カニの売りは一にも二にも鮮度、品質。

一匹一匹点検の上、氷のマットに並べられる。

競り二飛び交う金額もこっぺとは桁が違う、「うみんば」の棲む海から獲ってきた海のダイアモンドだ。

わしら、あの船に乗っていると若い兄さん、

えー、ひょっとして 君たちの名は宙一!

君たちが、うみんばの棲む冬の海に乗り出してこのカニを獲ってきたのか、、、。

冬の海に乗り出す若者たちには、オリンピックを目指す青年たちとは違う骨太な未来があるような気がした。










