源氏物語には「野分だちて、にはかに肌寒き夕暮れのほど」〈桐壺〉という表現があるそうです。
台風のことを野分きといいました。
「夜すがらの野分の跡見ればすゑふす萩に花ぞまれなる」〈玉葉集・秋上〉という句も。
(↑ 栗田半島 8日午前6時)
さて、その「野分き」11号の影響、丹後では8日の朝にはまだありませんでした。
海は静かて゛、鏡のよう。
なるほどこれが嵐の前の静けさ!しかし、半島の山には湿度の高い風が流れ込んでいることを示す雲。
雨は午後から、夜からは雨脚が繁くなって屋根うつ雨音、そして地をうつ雨だれが強くなる一方。「何かが来ている」不穏な気配を感じさせていました。
そして、9日5時25分に大雨に関する警戒警報発令の放送。これからが「野分け」の始まり。
NHKなどテレビの伝えるリアルタイムの気象情報も、それは天のすること、拒むわけにはいかないとかたっているかのよう。
(↑NHK総合8日)
夏と盆の人の出が損なわれ田畑の作物への大きな影響が予想されます。
が、人知を尽くせばできる備えもある、気遣いしあって乗り越えなければ、、、、、。
のわきして盥(たらひ)に雨を聞く夜かな(芭蕉)