宮津エコツアー · 卯の花咲いて、ジャガイモ咲いて、夏は来ぬ

卯の花咲いて、ジャガイモ咲いて、夏は来ぬ

2012/06/01
二つの花が世屋街道を登坂中!です。
まず、卯の花。タニ卯木を追って登っています。え、知らなかった?うつぎのはな、早口で10回言ってみください。「うのはな」になりませんか。


万葉集に歌われる万葉植物でも、24首は多いです。
『霍公鳥 鳴く声聞くや 卯の花の 咲き散る岡に 葛引く娘女』
(ほととぎすの鳴く声を聞きましたか、卯の花が咲いては散る丘で葛を引いている娘さん。詠み人知らず)
ちなみに、くずの新芽は食用になります。
卯の花とホトトギスはセットです。

(だれかわたし呼んだあ?よんでへんよんでへんおかしいたしかホトトギスとか、あんたはやまじのほととぎす)

そこで有名なこの歌。
1 卯の花の におうかきねに
時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて
しのび音もらす
夏は来ぬ

2 五月雨の そそぐ山田に
早乙女が 裳裾ぬらして
玉苗植うる
夏は来ぬ

3 橘の かおる軒ばの
窓ちかく 蛍とびかい
おこたり諌(いさ)むる
夏は来ぬ

4 楝(おうち)散る 川辺の宿の
門遠く 水鶏(くいな)声して
夕月涼しき
夏は来ぬ

5 五月闇 蛍とびかい
水鶏(くいな)鳴き 卯の花さきて
早苗植えわたす
夏は来ぬ       (詩・佐佐木信綱)

日が落ちて、蛍が飛び交う頃になっても、田植えは続きます。


ちなみに、卯の花には、花が梅の花に似たウツギ、梅花うつぎがあります。これは、丹後半島の先端部、伊根の方に多く見られます。世屋では、下世屋より上にはないようです。
もう一つの花は、ジャガイモのはな。
じゃがいもの花の三角四角かな      波多野爽波


日本にもたらされたのは、16世紀末。、飢饉をしのげたのもジャガイモのおかげと言われる「御助芋」。
新じゃがをほかほかと食ひ今日を謝す   大野林火

そんな命のイモが歌にならないわけがありません。
♫泥まみれではありますが じゃがいもは美しいのです
浅黒い皮の中に みずみずしい白さがあるのです
握りしめて ごらんなさい 暖かみが残るでしょう
大地の中で 育てられ 土に息づいて来たのですから …
私が忘れないのはジャガイモの土のにおいです。
泥まみれではありますが じゃがいもは美しいのです ♫

「 じゃがいもの歌 」. 詞 窪田 亮・曲いずみたくコンビの作品です。

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6月も見所満載、世屋の里!
せやかいどう(世屋街道)してもいかなあかん
・・・・お後がよろしいようで!

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