青い車が聞くんです。
「ヨシヅハドコデスカ?」
雪山に向かってスマートフォンを向けていたのです。
、、、よしづ、、!?、、、、
はっきりと青い車は答えました。
「ええ、吉津!」
、、、ほう、、、吉津、、、またなんでヨシヅ?
「ハハノソボガヨシヅデウマレタトイッテイタノデ、、」
そうなのかい、そのヨシヅなら、あそこだ、ほら、あの尖った山、あれが高尾山というてな、その左手、つぎをあてたような植林がみえるだろ、その尾根の向こうだ、
「わかりました、ありがとう、いってみます」
そうかい、
雪が、とはおもいましたけれど、
「じゃ、日置街道という石碑が目印だよ」と見送りました。
この青い車なら行くだろうと思って。
だって、この車の運転席にはだれも乗っていなかったのだから、、、。