アキアカネ
「捕まえると罰が当たるとする言い伝えもあり、東北地方では雷に打たれるとして「かみなりとんぼ」と呼び、東海地方では目が赤くなったり腹が痛くなったりする、あるいは瘧(おこり)、即ちマラリアの発熱発作を起こすとする伝承がある。」とウィクペヂア。
この罰当たり伝承をうんだ背景としては、「秋に大群で出現するアキアカネに何らかの霊性を認めたためであったのか、それとも害虫を食べるトンボをむやみに殺生することを戒めたものであるのか」などが考えられるとしてありました。
乾燥させた成虫を解熱剤や強壮剤に使用したとも。
いろいろ持っているこの「アキアカネ」のアカネは、赤根とも茜ともかく植物の「アカネ」の色に由来すると言います。
根を使えば赤く染めることができるので赤根、また、西に草冠をかぶせる「茜」のほうは、夕陽が西に沈んだときの山と空の境の赤みを帯びた橙色を指します。
「秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、烏の寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。 まいて、雁などの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。 日入り果てて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。 」
秋の日の暮れに清少納言は、生き物を取り上げられましたけれど、夕日が差し、日が沈むまでの間に見ていらっしゃった色は、紛れもなく「茜」色だったのでしょうね。