宮津エコツアー · 世屋・高山ガイド部会

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うれしさは 夏至に合歓見る あたりまえ  世屋野蕪村

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「一歩に詩 一歩に詩出よ ねむの花」 と 阿波野青畝さん。青畝さんか゛俳句を作るうえで理想としたことは、17音で自然と自己とが一如になること。

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さて、その眼でアジサイをご覧になったら!

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「霧を生むその紫陽花の多情かな」 阿波野青畝

それにしても、「自然と自己とが一如になること」、これは写真にも、また「ガイド」のうえて゛も基本中の基本てすね。

世屋の里 咲く紫陽花の たくましき    世屋野蕪村

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紫陽花と並び咲くなりタチアオイ  世屋野蕪村

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下から咲きあがって先端の花が咲くと梅雨開けということです。

夏を呼ぶ 花ひとつずつ タチアオイ    世屋野蕪村

 

世屋の里にもキキョウ花。

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しらはにの瓶にさやけき水吸ひて桔梗の花は引き締りみゆ と長塚節さん。

「しらはに」とは白埴。木目の細かい粘土で焼いた白い陶器のこと。水は清かで花は紫、きりっとした歌です。

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この引き締まり感、一茶さんの手にかかると

「きりきりしやんとしてさく桔梗哉」

夏至はまだ梅雨さなか、

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世屋て゛は傘をこう使います!

この時、 19時21分59秒(2015/06/19)。

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あと数日で夏至です。
丘に立ち 夏至の地球を 抱き込む    小澤克己 (遠嶺)

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これから、稲、野菊、ゲンノショウコなど短日植物 short-day plantsたちの花芽形成にスイッチが入ります。

一方、豊かな水と光りと気温で野山は「夏草」の時。

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太陽エネルギーの恵みは有効活用しなくちゃ!

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それにしても「たっぷり」あるんです。

これをすっきりさせるのは「デトックス」ですよ、いかがですか

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また、草は葛をはじめ繊維の塊、どうですか、紙などに活用出来ませんか!。

 

 

せや姫さんの森が、画面左手。

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世屋野蕪村さんは、ここに社を祀ろうと古代の住民が考えたのは、いざなぎ、いざなみ両神様のお子さんの霧神さまの巡行をお迎えするための適地としたためと言っていいと直感的に考えているということです(^.^)「せや」という名を持つ神様は、霧神様をお守りする役目を持ちますので、「守る」というのは、与党提出の安全保障法案が国会でめったぎりにあっていますが、「攻める」ことと裏表の意味をもちます、つまり「武器」を所有すること、行使することです。その当時の最新最強の武器をせやひめさんは携えてお守りしていたはず。それは「鉄」。サイトウさんはこういう資料をひいて、次のようにおっしゃっています。

『原日本考(正篇)』は、…且つ其の御名は勢夜せや陀多良たたら比賣ひめと、こゝにも陀多良即ちタタラの御名を現はしてある。日本書紀はこれに対しては前掲の引用文の如く、玉櫛媛の御名を伝へてあるが、その婚ひの相手方たる事代主神そのものが、鉄産に関係のある蛇の傳承を多大に負ふた神であって、且つ出雲系の大神であることを考へると、古事記所傳の媛の御名も、決して偶然のものでないことが認められる。…
因みにタタラは風送り装置を従属した土製の壷で、この壷に砂鉄と木炭とを入れて点火し、風送を行って壷中の炭火の燃焼を熾んにし、高温度を起さしめ、砂鉄の熔融と鉄の分離を起させる仕掛けのものである。原初に於て此の風迭り装置は獣の皮嚢を以て行はれた。壷も手に提げられる程度のものであった。セヤダタラのセヤは鉄を意味する古代湮滅語の一つである。と。
あるいは、こうもおっしゃっています。

サシスセソは鉄を意味すると思われるが、セヤのヤは何か。
『万葉集』巻二十4398。ここは読めないのかほったらかしになっているが、「於此曾箭」という言葉がある。ここを「負征矢(おひそや)」と一般に訳していて、征矢とは戦争の対人用の矢だとする。
そうかも知れないが単に「鉄ソ矢」ということかも知れない。そんなことはわからない、ここにしか用例がない。世界に一つだけの地名のようなもので意味を決める決定打がない、通説は強烈に疑うのが正解と私はいつも思う。
ここの曾箭は鉄の矢だと誰かが書いていたように記憶するが、思い出せない。銅矢(カグヤ)という言葉があれば、鉄の矢を意味するソヤとかセヤ、サヤという言葉があっても不思議ではない。

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(↑世屋川下流 この川の谷にそって風が行き来します)
、、、、
木子には「てつだに」という谷があると矢野さん。それが「鉄谷」としたら、丹後半島世屋高原を拓いた人たちは鉄文化を持った人たちだったということになる、、、その祭神さまが、「せやひめ」こんな妄想を巡らしながら、海から山へ谷を上り来る霧をみていました。

イノシシのお食事跡。

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鼻が命と言うくらい敏感な臭覚を持っていると言います。汁気いっぱいの葛の根がある、太ったミミズがいる、、土の中の様子が見えるのでしょう。

今は春にうんだ子どもたちが食い盛り。しかも七匹八匹といる姉妹兄弟匹一匹一匹にお母さんも餌の掘り方をおしえなきゃいけないときです 。

こうしてミミズは探すんだよ、みていなさい、わかったやってみて、うまいうまい!

(´・ω・`)
i さんからいただいた白花のフジバカマを植えたところも掘り返されていました。しかし、フジバカマは無事、

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よく見ると根株のところでぴたりと止めているのです。フジバカマの持っているアルカロイド系の毒成分が身を守ったのかも。としたら、フジバカマをたくさん増やしてそれを燃やして灰を畑に蒔けば寄り付かないかも!と一瞬おもいました。

ホタルブクロは梅雨時の花です。

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「蛍袋むらさきだちて霧に浮く  八木絵馬」
はて?、、
ええ、花色、関西では白が多い。けれど関東では赤紫。
なんでぇ?
そうなのでそうなんです!だから、八木さんは関東の人もしくは、関東方面に旅をされた折に詠まれたのでしょう。
◇かさ一つ螢袋にかがみをり    中村汀女
◇夕風に蛍袋のひとかたまり   細見綾子
◇雨雲やほたるぶくろは刈り残す 岡田和子

これらの人たちも、二色あって箱根あたりで分かれていることをご存じなければ、ご覧になっているのはどっちなんでしょうねぇなんてことが話題になることなど思いもされなかったことなんでしょう。
蛍袋には、提灯花という名も。「白花系」にはホタルを入れるという発想がでてきますけれど、赤紫系には「提灯花」が似合います。

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「雨雲やほたるぶくろは刈り残す」の句、花がアピールする存在感を考えれば、岡田さんが見ていらっしゃる花叢は、赤紫のような気もします。

おやおや花食、

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それとも、火で焦げたのでしょうか(^.^)

モンシロチョウを群がらせている花  、キリンソウといいます。

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世屋の農家の庭先に咲く多肉質の植物。日本には海岸から亜高山帯までの、岩場や乾燥しやすい草原がすきな在来植物です。もしかしてかっては世屋高原にも自生していたのかもとも想像して見ていました。

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さて、キリンソウ、「麒麟」の字が当てられているものが多いようですが、なぜ麒麟なのか、薬効といっても擦り傷に絞り汁が効くと言う程度、思い当たらせるものは見当たりません、黄色く丸い花という意味で「黄輪」であろうという説に説得力があります。

この景観、アウトぉ!

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なんでぇ?黄色は豊穣の色!里とぴったりじゃないですか!
原因は花。おおきんけいき゛く。

瞬発力があって、根気があって、闘争力がある、そして美しい、人もかくあれ!

大学の卒業式で学長式辞に使われていいほどだと思うのです。

ところが、そのバイタリティーが問題にされた、、、在来種を駆逐する、、

2006年 特定外来生物として栽培・譲渡・販売・輸出入などを原則禁止 ※外来生物法。

侵略的外来種ワースト100選定 ※日本生態学会

おいおい、、なんだいやぁその手のひら返し、一生懸命に励ましてきたのにそんなことありかぁ、、(`ヘ´) プンプン。

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、、、、

憤懣を黙って聞くしかありません。

タチアオイ が今年も。

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我が国には古い時代にやって来たようで、万葉集にも。

梨棗(なしなつめ) 黍(きび)に粟つぎ 延ふ葛(くず)の
後(のち)も逢はむと 葵花咲く
~作者不詳 万葉集 巻16-3834

この「葵花」がそれ。

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葵の花が咲いたよ!

男女の愛情を表現しているなんでもないような歌ですが、
この歌、日本人のユーモア好きな気質を表すというのか、「君をあいす(アイス)のーん」といったダジャレの源流的作品というのか、そういった歴史的な意味のある歌なんだそうです。

現代語訳すると「早々と別れてしまってから、梨・黍・粟が次々に実るように季節が移っても、あなたと逢えない。でも延び続ける葛のように後には逢えるよ。葵の花が咲く頃には。」
※万葉歳時記 一日一葉blog.livedoor.jp/rh1-manyo/archives/34451473.html

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と゛こがすごいかというと、梨、棗、黍、粟、葛、葵と六つの植物の名が巧みにつかわれているのです。  先の「万葉歳時記 一日一葉」さんによると

『「梨棗」は音読みで「り・そう」すなわち「離」「早」と、「黍に逢わつぎ」は「君に逢はずに」、「延ふ葛の」は「後も逢はむ」の枕詞、そして「葵」は「逢ふ日」』というふうに。
さて、「梨、棗、黍、粟、葛、葵」が万葉時代さながらに一所(ひとところ)に生育している上世屋、ここもあらためてすごいところだと思います。

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一重や八重、色は赤、ピンク、白、紫、黄色とさまざまなタチアオイ、あれた棚畑がここに植えてくれといっているように聞こえました。

ふむ、聞いて聞こえんふりはできんなぁと受け止める自分と聞かんふりしとけという自分との葛藤がはじまりました。たいがい、ちょうしもんの方が克つんです、、、50000本く゛らいあればよかろう、いやいや、あまのはしだての マツの数ぐらいでええ、いくら?8000本、、うんうんそれくらいなら、と。フクジュソウから春がはじまり、四月の松尾桜に5月の藤、六月のたちあおい、、世屋の里の四季が花でうまってくるじゃありませんか(^.^)ながぁいたたかいになりますけれど。

 

 

ハギ咲く!

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休憩所グランドに植えたものです。ハギと言えば、秋に草冠で萩、秋の風情のトップセブンの花。

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ではあっても、キハギ(木萩)の系統は、6、7月ころから咲くようです。

けれども今はアジサイを愛でている最中。

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なので、フライング、やり直し!はぎを受け入れるには頭が追いつきません。

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とんでもないニュースに接したようなサプライズ感を味わいたいかた、世屋高原休憩所グランドへどうぞ。

 

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