宮津エコツアー · 世屋・高山ガイド部会

世屋・高山ガイド部会

世屋・高山ガイド部会の活動ブログ

2012/07/03

海は夏色、エメラルドグリーン。夏が来た長江の海岸で、堤防の上になにやら毛皮のようにみえるもの広げておられるご婦人。


「ウゴを干している。昨日から解禁になった。ことしはウゴが少なく、ケウゴが多い、 漉す手間がいるけれど 同じようにできる、しっかり乾燥させておけば、長いこと「さばえる」(保存できる)ので、干しているのだ」ということ。


この海藻を炊いて固めた海藻ゼリーのようなものをこの地方では、「ウゴ」と呼んでいます。冠婚葬祭に欠かせない一品で、上世屋でも、春祭りにはウドなどと共に並べられました。生えているのは、すぐ目の前の岸辺で、他の海藻の上にのっているのだということでした。

丹後の味の側を、観光バスが走り抜けていきました。

 

2012/07/02
日本の山、日本の里、日本の渚、日本の名作、日本の滝 いろんな100選がある。自然のことであれ文化のことであれ何でも選考されるのにはそれなりの特徴が必要だ。それが、50、10、7、と絞られ選考に残るとなると、多くの評論に耐える、傑出した顕著な特徴を持つ必要がある。ここからさらに、三大随筆、三大俳人、日本三蹟のように国民の皆さん誰もが折る指三本に、選ばれるというのは、長い時間にもさらされねばならず、絶望的な確率になってくる。それだけに、三大■■に選ばれたものは、尊重や畏敬の対象になる。宮津には、天橋立、文殊様がそれに当たるが、宮津には、他にも日本三大■■に選出されているものがあるということを知った、、、、。

さて、Mさん、ということですが、それはなんでしょうか?日本三大■■ですよ!しかも、場所は、世屋に、です。

・・・以下、想定問答。
日本三大里山ブナ林、日本三大V字谷、日本三大地滑り地形、
うーむ、生物です。
日本三大氷河期生き残り植物生育地、日本三大一本桜、日本三大蛙合唱団
うーむ 湿地植物です。
湿地というと、ミズゴケ、モウセンゴケ、ノハナショウブ、レンゲツツジ、。
もっとありませんか、
トキソウ、カキラン、それに、、看板にはドクゼリなんかも。

それ、そのドクゼリ!その毒力が三本の指に入るといって日本三大有毒植物の一つに入れられているのです。そのすごさといえば、ソクラテスがあおった毒杯は一説によると、このドクゼリではないかとも。
ちなみに、あと二つは、ドクウツギ、トリカブト。
・・・・現実に戻ります。このドクゼリ、生育環境の悪化によって数を減らし、保護すべき貴重種として京都府準絶滅危惧種 、近畿レッドデータ 絶滅危惧種Cに指定されています。

 

2012/07/01

「キアゲハは、心臓に毛が生えています!強心剤にされるるぐらい薬効を持ち、アンジェリカ・天使の草とも呼ばれセリ科植物。シシウドを食草にして育つからです。」嘘かほんとか。半分ほんとです。

シシウドは薬草です。上世屋では、人肥の発酵に重宝した植物です。このシシウドがたくさん生育する世屋のキアゲハは、主にこれに産卵します。

(↑ 上側の葉、中央右の白いものが卵)

しかも、どんなものでも生むわけではなく、一度刈られたあとから再度芽を出したものを選んで、孵化した幼虫に柔らかい葉を食べさせられるように配慮しているようなのです。

一面緑の草たちのの中から、シシウドを選び、その中でも、若い芽にだけ卵を産み付ける能力、超高感度のセンサーの塊なんでしょう。

012/06/30
滝の上地滑り地の工事、

終了予定は7月31日。いよいよその7月。

地滑り移動体を食い止める護岸工事もほぼできあがり、仕上げに向けて急ピッチで工事が進んでいます。

今しばらくの辛抱です。


また、他の崩壊箇所も、コンクリーブロックの壁が積み上げられるなど、補修が進められています。

2012/06/30
初夏を迎えた世屋の棚田、写真のあたりの小字を「のうだ」と呼んでいます。

棚田と里と山がバランスよくとらえられるため、撮影に訪れたかたがよくカメラを向けておられるところです。里の民家の外れ、U字カーブ付近です。わずかなことですが、今年は雪と共に押し出された土砂が土手にせり出し足場になって、いいアングルが確保できるようになりました。カーブの鼻に立っている樹木は、ヤマナシ。難を転ずる南天のような意味で、災いナシ、鬼門の厄除けを期待して江戸時代にはよく植えられたと橋立ブログ。それが残っているのかもしれません。実が親指大になっています。

そのカーブに立っているカーブミラー、

安全を守ってくれるだけでなく、左右が逆、さらに、想定外の曲線を作り出して楽しめます。

2012/06/30

友村、実家の里の相次ぐ廃村閉村、次は我が里と覚悟を決めた上世屋の人は、悲憤痛恨の思いで、開村のきっかけになったシデと共に碑をたてました。大シデ顕彰碑です。
成相聖観音はそのそばにおわします。

世屋の里在住の仏師丸橋さんが、日本海ジオの記憶を秘めた花崗岩の中に仏相を観じられ、眠っておられた姿を掘り出されたもので、畢生・渾身の作品です。近くには、推定樹齢200年の大ブナ。


眼下の若狭の美観は今や。原発銀座。里も山も荒れ放題、これでいいのですか。地球の命は、宇宙が決めます、、人が決めていいのですか、観音様は優しく、静かに、しかし鋭く問いかけます。

2012/06/30
お茶碗いっぱいぐらいはと書きました(6/26ブログ参照)。根拠はありません。でも、これでは勉強になりませんね、お茶碗をいっぱいにするのに、米粒はいくつ必要なのか、一本の苗から何粒のお米が穫れるのか、がわかれば、お茶碗一杯なのか、半分なのか、二杯なのか、具体的に検討がつきます。
調べてみました。まず、3000粒ぐらいでお茶碗一杯になるそうです。

また、一本の苗はそのあと10本ぐらいに株分れをして、それぞれに60~80粒のお米ができます。だから、一本の苗から穫れる米粒の数は、平均して700粒ということになります。竹内君の植えたのは、八本です。ということですから、5600粒の収穫が見込めます。お茶碗一杯ぐらいは、訂正します。約二杯分!です。


暑くなります。稲は、この暑さが大好きです。竹内君も、暑いことが好きな子になってください。

 

2012/06/30
しっぽのとれた命が、たくさんの兄弟たちと一緒に林に入っていきました。

彼らは、小さいけれども、したたかです。
敵や獲物の目を欺くために、変身術も身につけています。これは、周りの環境、温度、湿度、明るさなどに応じてホルモンを分泌させ、皮膚の色素細胞を拡げたり縮めたりすることによるそうです。
また、ちっちゃいからとおもってなめんなよ、とは、もともとアマガエルの台詞らしい?!アマガエルは毒ガエルです。体の粘膜に毒があります。皮膚を細菌から守ったり、食いつかれたときはき出させるため、といわれています。絶対舐めちゃいけません。触った手で、目などに触れてはいけません!


怖いよ、触っちゃあ駄目だよ、と警戒するのも大事です。しかし、過剰に警戒する傾向はどうなんでしょうか。かわいいものはかわいいのです。アマガエルにしたら、触られたくはないはずですけれど、触ったら洗う!をしっかり教えたらいいのではないでしょうか。

2012/06/30
合歓の花前線は、ジャガイモほりあげ前線とも一致しているようです。

大きな畑、小さな畑、それぞれの方法で、収穫です。
さて、ネムといえば、「花」。存在意義は「花」の美しさにしかないのが、今。

けれど、かっては、花より団子、意味は、燃料としての「木」にあったのです。マメ科で陽樹で耐寒力、三拍子そろった合歓は、よく生えて、重宝もされたのです。材は割りやすく扱いやすいのです。田んぼの近くの合歓も、大きくなったら切る予定で残しておいたもの。しかし、燃料に切られなくなったため、合歓もやれやれと胸をなで下ろし、巨木になっています。そういう木がたくさんあります。
『象形や 雨に西施が 合歓の花!』(芭蕉)美しい花が楽しめるのも、日本の里山を壊した燃料革命のせめてもの置き土産。よその町では、わざわざ街路樹にしているほどのものが、世屋の里では、伸びやかに天然自然の姿で咲き輝きます。『世屋の里 雨にせいしがネムノ花』の景色もまもなく。蔓が巻き上がって、景観の妨げになっていた木は、蔓の切り落としを試みています。

心ゆくまで、世屋の合歓の花、楽しんでください。

 

2012/06/29
栗の花の色って、何色?クリーム色!はいはい。色が色だけに、満開でも主張しません。しかし、匂いは違います。

わたし、咲いてるわよ!と強く主張して、チョウやミツバチをひきつけています。夜も、たくさんの命を集めているのでしょう。


高い梢、ちょっと見上げて、目をこらしてみてください。

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